希望胸に 未来へ コロナ下、4校443人が巣立つ
- 2021年03月02日
- 地域・教育
県立高校の卒業式が1日、各校で行われ、八重山高校、八重山商工高校(定時制含む)、八重山農林高校、八重山特別支援学校高等部の生徒計443人が、希望と誇りを胸に新たな一歩を踏み出した。ことしは新型コロナの影響で在校生の見送りを取りやめるケースや、入り口で健康シートを記入、座席番号を連絡先とひもづけるなどの工夫が見られた。保護者らが見守る中、卒業生らは3年間の思いを胸に、花道を通って学び舎を巣立った。
このうち八重山農林高校(山城聡校長)では、午前10時から体育館で第83回卒業式を行い、86人が卒業証書を受け取った。
式辞(書面)で、山城校長は「これからは各自が遭遇する人生の課題や問題に『自ら考え、判断し、行動する』ことで解決できると信じている。保護者や家族などに精いっぱいの感謝の言葉を伝えてください」とコメント。
在校生を代表して、佐藤楽南生徒会長は「八重農初の学園祭開催などを実現させた先輩方の実行力や行動力を誇らしく思う。3年間で築いた仲間を支えに、輝かしい未来を歩んでいくことを応援しています」と送辞を述べた。
卒業生代表の慶田花涼馬さんは在校生へ「自信を持って新しい時代を築いてください」と伝え、保護者には「どんな時も私たちを励まし、寄り添い、不安を安らげてくれる温かさがとてもうれしかった。ありがとうございます」と感謝を述べた。
この後、在校生による激励会も行われ、各教諭からのビデオレターや郷土芸能部による踊り、くす玉開きなどで盛り上がった。各クラスの卒業生代表から担任、副担任教諭へ感謝の言葉が告げられた。最後は、卒業生全員でブレザーを投げて会を締めくくった。
卒業後は県内の専門学校で調理を学ぶという、上村海人さん(アグリフード科、18)は「正直まだ実感は湧かないけど、無事卒業できてよかった。いろんなジャンルの料理を学んで自分に合うものを見つけたい。いつかは自分の店を持ちたい」と抱負。
嶺井ゆきのさん(フードプロデュース科、同)は「うれしいのと友達と離れるのが寂しいのが入り交じった気持ち。将来は島に帰ってきて地域に貢献できるようになりたい」と思いを語った。
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