ステイホテル好調 “地元泊”需要を創出
- 2021年02月21日
- 社会・経済
1泊2食付の宿泊商品に対し1人当たり5000円を補助する県の「(同居)家族でStay Hotel事業」が八重山でも好調だ。1泊100円のホテルも登場。期間は10日から28日までだが、対象商品の売り切れが続出している。多くの住民が地元ホテルに足を運んでおり、これまでになかった“地元泊”需要を生み出している。
同事業は年末年始のGoToトラベルキャンペーン停止やプロ野球キャンプが無観客開催などで打撃を受けた宿泊施設を応援する企画。八重山では石垣市23施設、竹富町1施設の計24施設が同事業に参加している。5000円補助の対象は各施設で100人泊。
小浜島のリゾートホテル「はいむるぶし」は12日から予約を受け付け、約3日間で定員に達したため新規予約を終了した。家族で予約する人が多く、石垣島からの客が9割。新規客やリピーターもあったという。
同事業による経済効果も実感している。同ホテル担当者は「高稼働ではない状況だったので、少しでも稼働率を上げて集客できている」と話す。
同事業を活用して規格外の宿泊プランを提供するホテルも。ビジネスホテルの石垣島ホテルククル=美崎町=は1泊2食付き宿泊を100円で提供している。
当初は「石垣の人が石垣で泊まるはずがない」と事業参入にためらいもあったが、「地元還元」「遊び心半分」の気持ちで100円泊を展開したところ、受け付け開始から2日目の16日には定員に達した。宿泊者の内訳は石垣島9割、西表島など離島1割。
同ホテル担当者は「稼働率が1~2割の状況から通常はない需要の掘り起こしになった。ステイホテルはありがたい試みだ」と感謝する。
石垣市大浜の40代男性は、引っ越し先に住めない時期があったため家族4人でホテルククルに2泊。「特殊事情の宿泊だったが、気分転換になった。朝・夜食事が付いて1人100円というのはお得だった」と喜んだ。
市観光交流協会によると竹富町などの離島住民は、石垣島への買い物ついでに同事業を活用して宿泊するケースがあるという。
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