沖縄県 新たな観光基本方針発表
環境、住民にもプラスに 持続可能示す指標導入へ
【那覇】県は16日、第6次沖縄県観光振興基本計画策定に向けた基本的な方向性「ウィズコロナ、アフターコロナ時代の新たな沖縄観光基本方針案」を発表した。持続的で環境にも優しく、住民にもプラスになる観光を数値で示す「持続可能な観光指標」を盛り込む考え。今年度中に同計画の骨子を作り、来年度にまとめる。
県は2014年に国内では初めて観光収入と観光客数を主な数値とする観光指標を導入したが、「持続可能な観光指標」で示される環境や住んでいる人の快適さの数値は入っていなかったため、追加して新たな指標として活用を検討する考え。
離島や地域単位の戦略構築の重要性を指摘しており、現地での消費額や地元収益の拡大に向けた方策や観光収入等の目標、最適な入域観光客数の設定を含めた検討、シミュレーションが必要としている。
同案では、観光産業をはじめ県経済がコロナ禍から回復・発展するための大前提として「安全・安心の島・沖縄」の実現を掲げる。
水際対策の強化や医療体制の拡充、検査拡大の推進のほか、観光危機管理体制や観光産業の回復に向けた出口戦略の推進を図る。
オーバーツーリズムや観光公害が懸念される地域については、自然環境保全や地域の文化・生活環境の尊重を要件とする観光管理の強化が求められるとし、量を追う観光から質を重視する観光への転換など良質で持続可能な観光を拡充すべきだ、としている。
県庁で会見した富川盛武副知事は「偏らない観光、持続的な観光に持っていくバロメーターになる」と意義を強調した。
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