宮古島で接待飲食 市長選応援の2日間
- 2021年02月03日
- 政治・行政
中山義隆石垣市長が宮古島市長選の現職応援で同市を訪れた1月15、16両日の夜、選挙関係者らと接待を伴う複数の飲食店で会食していたことが分かった。石垣市内では新型コロナウイルス感染拡大を受け、中山市長自ら市民に不要不急の外出自粛を求め、県も飲食店などに午後10時までの営業時間短縮を要請中だった。中山市長の会食は午後10時以降に及んだ可能性もある。
中山市長によると、1月17日投開票の宮古島市長選で現職の下地敏彦氏を応援するため15日から2泊3日の日程で同市を訪れた。このうち選挙前日までの2日間、下地氏の支援者2~3人とともにそれぞれ居酒屋や接待を伴う飲食店など2~3カ所を回り、飲食をしながら支持を要請した。
飲食店のオーナーらスタッフを含めると5、6人の集まりだったという。接待を伴う飲食店について中山市長は「スナック」とし、キャバクラかどうかについては「キャバクラというくくりではないと思う」との認識を示した。
店内での滞在時間は短くて10~30分、長くて1時間余りだったという。県の時短要請を過ぎる午後10時以降の飲食があったかどうかについて「はっきり覚えていないが、日付はまたいでないと思う。最後はみんなが飲んでいるところを私は先に帰った。午後10時以降の可能性もある」と否定しなかった。
一方、検温や3密対策、手指消毒など感染対策がとられていることを確認して入店したという。
中山市長は1月6日、石垣市内で新型コロナ感染が相次いで確認されていたのを受け、同7日から20日までの不要不急の外出自粛を市民に要請、特に市内や出張・旅行先で島外の人との会食を控えるよう求めていた。
中山市長は記者団に「選挙期間中で下地氏の再選を目指し応援に入ったので支援拡大のお願いに行くのは当然と思っていたが、その後、宮古島で感染が拡大し、選挙運動由来ではないかと言われる事例も出たので、今更だが自制すべきだったと思う」と述べた。
帰島後1週間、自宅や外出先での会食は避けた。公務は継続した。
■「心よりおわび」と陳謝 議場で概要説明
外出自粛要請中に宮古島市で会食したことが明らかになったのを受け、中山義隆市長は2日、臨時議会終了後に発言を申し入れ、「私の行動で石垣市民に本市の感染対策に不安を与え、宮古島市民に迷惑をかけたことに対し、心よりおわびしたい」と陳謝した。
本会議前の議会運営委員会(仲間均委員長、10人)で野党側から本会議で緊急質問を行いたいとの申し出があったが、「政治家個人の問題」(仲間委員長)として本会議終了後に説明を求めることで一致していた。
中山市長は会食の概要を説明、陳謝した上で「今後とも島内での感染拡大防止と市民生活、経済活動の回復に向け、改めて気を引き締めて全力で取り組む。お騒がせして大変申し訳ない」と述べた。
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