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バイオトイレ試験運用 分解、コストなど検証

仮設型のバイオトイレを2基設置。事業を運営する関係者ら=20日午後、西表島マーレー駐車場

仮設型のバイオトイレを2基設置。事業を運営する関係者ら=20日午後、西表島マーレー駐車場

アシドロ菌コンポスト分解方式

西表島エコツーリズム推進協

 【西表】自然体験ツアーのコース上で発生するトイレ問題を解消しようと、西表島エコツーリズム推進協議会(事務局・竹富町)が人気の高い「ピナイサーラの滝(世界自然遺産推薦地)」へ向かうマーレー駐車場で先月5日からバイオトイレの試験的な運用を行っている。自然環境の保全と維持管理体制の構築を図るため、運用の可否を検証する。

 

 トイレは、1日当たり使用可能人数40人分と20人分をそれぞれ1基設置。便槽内に生息する分解能力の高い微生物叢「アシドロ菌」を加熱・かき混ぜ、し尿を24時間のうちに分解する。

 同滝へは、カヤックやトレッキングで向かうことができる。環境省の調査によると、利用者はコロナ禍以前の数値で年間3万人、日最大300人。滝周辺は利用者のし尿で水環境に影響が発生。2019年6月から滝周辺で携帯トイレの利用も試みている。

 一方、本来であれば、ツアー開始前に駐車場等でトイレを済ませフィールドに入るべきだが、上下水道の整備がされておらず、ツアー入り口付近に公衆トイレは存在しない。

 今後、観光客の集中利用が引き起こすと予想されるトイレ問題に対処しようと、西表島エコツーが環境省の補助事業を活用してバイオトイレを導入した。

 新たに設置したトイレには、東北大学と民間企業が共同開発した「アシドロ〇Rコンポスト分解方式」を採用。菌がし尿の85%を水蒸気と炭酸ガスに分解。15%は有機物等として残り、次の分解作業で能力を発揮する。くみ取り不要で、分解効果が長期間持続するため、基材を頻繁に取り換える必要もない。使用回数などを正しく守ればランニングコストも大幅に低減。アンモニアの揮散が少なく臭気も抑えられるという。

 試験運用では、西表島エコツーから委託を受けた㈱バイオリゾートプロジェクト(藤本健代表取締役)西表支店が設備一式をそろえ、メンテナンスと利用状況の検証を行う。技術者が島にいるため、故障などへの迅速対応が可。維持管理業務は西表島カヌー組合が受託し、2日に1度、清掃を実施する。維持管理とデータ収集の観点から原則、利用はガイドツアーの参加者のみ。

 藤本代表は「コロナの問題もあるが、春から夏にかけツアー者が増えるので、トイレ問題の解決につながれば。また、分解残渣は堆肥としても使用できる。循環型農業の構築にも役立ちたい」と期待。

 同組合環境整備部の松下竜亮部長は「基本的に男性も女性も座ってトイレをし、備え付け以外のトイレットペーパーは使わない。利用者全員が気持ちよく利用できる環境をつくりたい」と意欲をみせた。

  • タグ: 西表島エコツーリズム推進協バイオトイレ
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