コロナ拡大で手術延期へ 八重山病院
- 2021年01月11日
- 社会・経済
人員確保できない恐れ
新型コロナウイルス感染拡大を受け、県立八重山病院が12日から一部手術の延期を予定していることが分かった。昨年11月に次いで2回目となる。同病院のコロナ専用病床は13床だが、県によると10日現在、重症1人、中等症4人、軽症5人の計10人が入院。集中治療室(ICU)で治療を受けている患者は人工呼吸中で、最重症で予断を許さない状況という。この数日間で中等症以上が増えたため、手術と術後に必要な医療スタッフを確保できない事態になる恐れがある。
同病院によると、手術後には集中治療室か一般病棟で数日間入院させ、合併症が起こらないか等の経過観察などの措置をとる。
しかし、コロナ感染者の入院が増えると、コロナ患者の治療・看護に当たる医療スタッフの数も労力も時間も増えるため負担が大きくなる。このため、別の病棟から看護師らを一時的に移動して対応するが、その場合には看護師の減った病棟では入院患者の数を制限せざるを得ない。その結果、一般の術後患者用の病床が足りなくなるという。
同病院で全科の手術計画を担当する上原真人麻酔科医師は「八重山病院の医療資源には限りがあり、都会のような余裕はない。コロナ対応の環境も1日で悪化しうる。加えて本島や県外からの応援は期待できない。ニュースで見る海外の映像は対岸の火事ではないので、市民の皆さんには、とにかく徹底した感染対策をお願いしたい」と訴えている。
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