石垣市、ラインに窓口機能導入へ
石垣市は、市民サービスの向上と業務の効率化を目的に、公式LINE(ライン)の機能を使って住民登録の申請や問い合わせなどさまざまな手続きをスマートフォンで行うことができる「サイバー窓口」の導入に向け準備を進めている。同窓口導入は全国でも数例で県内では初。3月までにシステムを完備し、庁内での試行を経た後、6月から住民登録手続きで運用を開始する予定。その後、機能を増やしていく考えだ。
政府のデジタル化方針に合わせ、市は昨年11月、宜野湾市・名護市とともにデジタルファーストを宣言、人工知能(AI)システムを活用して業務を自動化する実証事業を推進している。市はこの中で「来させない」「書かせない」「待たせない」市民サービスの実現を打ち出した。
市の公式ラインには約3万5000人のユーザーが登録。市は新型コロナウイルス感染状況など最新の情報を提供している。すでに多くの登録があるラインに、サイバー窓口機能を追加することから幅広い利用が見込めるという。
今回のサイバー窓口で6月から実施する予定の住民登録手続きでは、利用者がスマホで必要な事項を記入して送信すると、申請事項を暗号化したQRコードが返信される。これを窓口で提示すると手続きが完了する。
本人確認のため来庁の必要があるが、「書かせない」「待たせない」を実現できる。マイナンバーカードと連携すれば、本人確認ができるため「来させない」も可能になるという。
このほか▽AIを活用して市民からのよくある問い合わせや、瓶やプラスチックなどごみの個別の名称で対象となる分類を瞬時に回答する機能▽位置情報システムを活用した市民からの情報提供で即座に状況を把握できる機能―の導入も目指す。加えてライン上でのやりとりを外国語に翻訳するメニューも追加していく予定だ。
サイバー窓口のシステム導入費は約600万円。来庁者の滞在時間を減らして密を避ける目的もあることから、国の新型コロナウイルス対策地方創生臨時交付金を充てる。市の負担はない。
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