新型コロナ 新たに6人の感染確認
八重山地域新型コロナウイルス対策本部(宜野座葵本部長)は29日、新型コロナウイルスの陽性者が石垣市内で新たに6人確認されたと発表した。直近1週間で28人の感染者が出ており、人口10万人当たりでは東京、神奈川に次ぐ多さとなるという。会議に出席した県立八重山病院(篠崎裕子院長)の松茂良力副院長は市中感染がすでに発生しているとの見方を示し、「きょうにでも医療崩壊が起こってもおかしくない状況だ。止めるのはみなさんにしかできない」と感染防止の徹底を訴えた。県とともに飲み会などの自粛を要望している。
同病院医師らの患者への聞き取りによると、今月に入って発生している陽性者のほとんどが歓楽街での感染が疑われている。利用した店舗がばらばらとなっていることから、医師らはすでに市中感染が発生しているとの認識を示す。年代は40代から60代、性別は男性が大半を占める。
市内では、11月に入って患者数は減少傾向にあったが、感染経路が不明で市中感染の兆候を見せていた。
松茂良副院長は「日本中の病院が手いっぱい。前回は本島から感染症専門の看護師を呼んだが今回は不可能」とした上で「東京で連日数百人の陽性者が出ている状況と変わらない。病床がまだ5床空いていて、みなさんは楽観視しているが、毎日5~7人程度の患者が出ている状況。再びクラスターなどが発生したら一般病棟を閉鎖することになり、医療体制に大きな影響が出る」と強調した。
同病院では10月に島内で発生した大規模クラスターの影響で10月中旬から1カ月間、外科手術を中止した経緯がある。年明けには、がん患者の手術が十数件控えており、上原真人麻酔科部長は「医療崩壊となれば犠牲となる人が出る」と感染拡大による医療への影響に危機感をあらわにした。
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