小浜島、生コン工場閉鎖へ 丸尾建設
- 2020年12月07日
- 社会・経済
丸尾建設㈱(丸尾剛代表取締役)は6日までに、小浜島生コンクリート工場を来年8月31日で閉鎖することを決めた。閉鎖後、島内の生コン供給は島外輸送に頼るとみられ、単価上昇が必至。公共・民間工事には痛手となる。関係者は「個人住宅や公共施設建設のネックになり、地元振興の意味でも厳しい状況になる」と懸念する。
丸尾建設によると、小浜島工場は1980年に操業開始、築40年と施設の老朽化が進んでいた。撤退はことし7月に決定。社会資本整備がおおむね完了し、老朽化したプラントを刷新する余力がないことを閉鎖の理由としている。丸尾代表は「プラントの刷新に1億5000万円はかかる。建て直す余力が一企業として、ない」と理解を求めた。
今後、小浜島で生コンを供給するには▽同工場を継続する▽島外から生コンを輸送する―の2パターンが想定されている。
市内生コン業関係者は生コンを島外輸送した場合、ミキサー車や生コンの海上輸送、生コンの流動性を高める薬品投与の費用を含めると単価が1・5倍以上になると推計。「島外供給はコストがかかり、島の衰退に結びつく可能性がある」と指摘する。また、同工場の継続については「地域貢献のために協働出資するという話もない。リスクがあるのだろう」と業界事情を語った。
市内6社で構成される石垣市生コンクリート協同組合は、4日までの取材に対し「(丸尾建設は)組合員でないため、情報がない」と現時点で目立った動きはない。
一方、竹富町は2021年度、小浜島で複合型施設建設を計画中。役場上層部が業者側に閉鎖の1年延期を要望しているという。
まちづくり課の担当者は竹富、新城、鳩間島にも生コン工場がないことを挙げ「生コン(輸送)を町が補助することはない。プラントがない島では、石垣島から運ぶのが主流」としている。
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