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9年前のちょうどいまごろ、台湾島の南端に

 9年前のちょうどいまごろ、台湾島の南端に近い屏東県の海岸へ行った。白波が次々押し寄せ、いかにも荒涼としている▼1871年12月、この海岸に沖縄の人たち69人が漂着し、このうちの54人が殺害される事件が起きている。その3年後、台湾の村を攻めるため、日本軍が出兵した。これら一連の出来事は牡丹社事件と呼ばれる▼日清間の交渉により、清は日本に賠償金を支払い、日本は台湾から兵を引く。これによって牡丹社事件は終結するが、沖縄が日本に属していることを清が認めたとみなされ、琉球処分につながった▼屏東県のこの海岸へは、公共交通の便があまりよくない。ということは、訪ねてみるだけで得難い体験になりうるということだ。興味のある読者は、屏東県満州郷という場所を調べてみてほしい▼満州郷の西隣には事件の名前の由来となった牡丹郷がある。さらにそのお隣の車城郷は、54人の墓や、台湾出兵の日本軍の上陸地点がある▼あすから12月。新しい年の始まりまで残り1カ月だ。新型コロナウイルスの影響で、ことしの予定が大きく狂わされただけに、2021年にかける気持ちは強くなるというものだ。海外旅行の計画を立てて来年への思いを膨らませてみる。150年の節目を迎える海岸を見にいくのも悪くないと思う。(松田良孝)

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