海岸環境保全に観光客 プロジェクト マナティ
ワンコインで地域の人と出会える新しいビーチクリーンの仕組み「プロジェクト マナティ」が石垣市でも広がりを見せている。ビーチクリーンをアクティビティと位置づけ、参加者が地域の「パートナー」に500円を支払って専用バッグをレンタル、活動後にごみごとバッグを返却するシステムだ。▽レンタルを通して地域の人と交流できる▽事前準備無しで気軽に参加できる―点が魅力。新たな観光客誘致と海岸環境保全の手段として期待されている。
このプロジェクトを展開するのは㈱マナティ(金城由紀乃代表)=那覇市=。「気軽に遊びとして参加できるビーチクリーンの仕組みを」との思いから始め、2019年年末12月に南城市観光協会が初のパートナーに。現在は沖縄本島を中心に各地の観光協会や地域の共同売店、飲食店など25カ所とパートナー関係を構築している。
専用バッグをレンタルした観光客はごみを収集した後、サポーターから地域のルールについて説明を受け、ごみを分別する。金城代表は「それも含めてコミュニケーション。マナティは『サービス』じゃない。サポーターと参加者がお互いに協力し合うことで愛着が生まれる」と狙いを話す。
石垣市内では2業者がパートナーになっている。このうちポタリングおきなわ(川満陽一代表)はサイクリングとマナティプロジェクトを組み合わせた観光メニューを提供。環境に優しいエコツーリズムとして付加価値を生み出している。
28日に新パートナーになったウェディング業の野村君代さんは「石垣島はいろんなコミュニティがあるけど、仲間内感が強くて、グループに所属していない人は活動に参加しにくいところもある。マナティは観光客だけじゃなく、グループに入っていない地域の人も気軽に取り組めるところがいいと思う」と話した。
観光客が支払う500円のうち250円は手数料としてパートナーに、残り250円はマナティの活動に還元される。
金城代表は「マナティは新しい『遊び』。ワンコインで気軽に参加し、地域の人を知ることができる。参加者が増えれば地球がきれいになる」として郡内の業者にパートナー関係の提携を呼び掛けている。問い合わせはQRコードを参照。
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