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八重山気象台(当時)が50年以上前に発行…

 八重山気象台(当時)が50年以上前に発行した「石垣島の気象表」という資料集には、植物の開花に関する観測データが載っている。デイゴの平年は3月9日とあった▼石垣島地方気象台のウエブページによると、今は3月5日である。この値は1981年から2010年までの観測に基づく▼半世紀余りという歳月がデイゴの開花を4日間早めたのか。いや、事は自然界の現象である。安易に結論づけてはならない。大切なのは、数十年にわたって観察が続いた点であろう。地道な作業にこそ重みがある▼12日付本紙8面によると、石垣島地方気象台の生物気象観測は来年1月以降、ウメの開花とヒカンザクラの開花と満開、ススキの開花だけになるという。土地ごとに特徴的な自然が美しい起伏をなして広がっているのに、荒っぽくカンナ掛けしてのっぺらぼうにしようとしているみたいだ▼言うまでもなく、八重山では身近に自然を感じることができる。デイゴの花びらがいやに赤いと、今年は大きな台風が来るとか来ないとかそんな話題になる。超科学的なおもしろみがあるし、その検証において科学の出番を用意してもいる▼生き物の表情に季節を読み取るワクワク感。その観測は、大半が今年の大みそかまでとなる。喪失感を覚えている人はいませんか。(松田良孝)

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