問題点主張 タブーなし 市民が本音を語る夜
- 2020年11月20日
- 地域・教育
「本音で語ろう、市民集会」と題した集い(同実行委員会主催)が18日夜、石垣市民会館中ホールで開かれ、市民がマイクリレーでタブーなしの主張を繰り広げた。参加者は石垣島への陸上自衛隊配備、住民投票に教科書採択などを島の多様な問題として挙げ、中から「市長を代えろ」と市政交代を訴える声も上がった。
同集会は石垣市の問題点を共有し、市民に発信することが目的。専門家のプレゼンテーション、市民のフリートークの流れで実施し、約90人が参加した。
フリートークで川平成雄さんは自治基本条例に関する主張を展開。市議会で同条例の廃止に賛成した市議や、改廃を含め見直しを諮問した中山義隆市長を批判した。
別の市民は、陸自駐屯地建設地の旧ジュマールゴルフガーデンが市有地を無断使用したことについて、「条例にのっとれば(損害金は)170万円だが、50万円でいいと。誰のための市政なのか。新市長をなんとかつくり出せたら」などと訴えた。
他の発言者は「とうとう海上自衛隊の話も出始めた。島を最前線のミサイル要塞にして戦うことしか考えていない。防衛省にべったりの現市長を代えて、住民投票で民意を明らかにしよう」と声を上げた。「舟蔵公園(周辺)が海上自衛隊に狙われているかもしれない」との推測もあった。
平得大俣への陸自配備の賛否を問う住民投票を求める市民は「1万4000筆集めた金城龍太郎君らの声をむげに断るのは市長としてあるべき姿でない」と批判。
教科書採択については「累計で6000人弱が育鵬社の教科書で学んでいる。9条改憲に道を開くような教科書だ」と反発した。
集会の冒頭、東京工業大学名誉教授の灘岡和夫氏とアンパルの自然を守る会の谷崎樹生氏、八重山ネイチャーエージェンシーの高木理恵氏、石垣島エコツーリズム協会の青木康夫氏の4氏がプレゼン形式で島の課題を提起した。
灘岡氏は「世界のサンゴ礁の危機」と題して講話し、八重山での持続的な社会・生態系共存システムの実現を求めた。高木氏は、グリーンイグアナなど外来生物による生態系破壊に警鐘を鳴らした。谷崎氏、青木氏は環境保全の視点からホテル開発などの問題点を挙げた。
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