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ねこ飼養条例改正へ 登録とマイクロチップ装着義務化

竹富町ホームページより抜粋

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竹富町 町全域対象

 竹富町は、島々の自然生態系と西表島に生息する国指定特別天然記念物イリオモテヤマネコを守り、快適な住民生活を維持する目的で、「竹富町ねこ飼養条例」の改正へ準備を進めている。独自の飼育ルールを運用する西表島をモデルに、町内の各島で飼い猫にマイクロチップを埋め込み(装着)町に登録することを義務付け、室内飼育を推進していく。改正内容は大きく西表島版、町全域版の二つに分けられ、竹富町12月定例議会に改正案の上程を予定。議会で可決後、2021年4月西表島版、22年4月町全域版の施行を目指す。

 同条例は01年に制定、町内で飼い猫の登録の義務化などを定めた。その後、08年の全面改正でイリオモテヤマネコと野良猫が交配したり、感染症が広がるのを抑制するためルールを設けた。西表島ルールの内容は、飼い猫全頭に対するマイクロチップの装着、ねこ白血病等の特定感染症に関する検査の義務化など。

 条例の見直しは、公衆衛生上の問題、人獣共通感染症リスクを考慮し実施。町全域版は、西表以外の島で飼われている猫にもマイクロチップを装着し登録させるほか、屋外にいる猫にみだりな餌やり禁止、室内飼育・繁殖制限(10匹未満)も義務化する。西表島のようにウイルス検査、ワクチン接種、不妊・去勢手術は義務付けない。

 町への登録料は1匹につき1000円。チップ埋め込みにかかる費用の補助、各島で埋め込み作業が可能か、検討も進む。

 繁殖制限をかけるのは、猫の健康や衛生管理を適正に行い、飼育数増で室内飼育が厳しくなり野良猫化が進むのを抑えるため。

 西表島版の改正ポイントは、1世帯当たりの飼育頭数を従来の10頭から最大5頭までに制限をかける。また、島に猫の伝染病を持ち込ませないため、観光客等による猫の持ち込みを原則禁止する考え。

 条例違反者は、行政指導、勧告を経て過料が発生することもある。

 現在、西表以外では、牧場で繁殖した猫が増える地域もある。一方、竹富島は八重山保健所が野猫対策として、野猫を捕獲後、手術をして元の場所に戻す取り組みが進む。戻ってきた猫は、地域のボランティアが餌やりや猫専用トイレを設置し、片付けまで行っている。世界遺産推進室の仲盛敦室長補佐は「今後、こうした猫への対応も検討しなければならない」と話した。

 

■西表島野良猫大幅減 ワクチン接種率などほぼ10割

 竹富町ねこ飼養条例の施行により、西表島で飼い猫の飼育状況は改善され、2001年の条例制定時に比べ島内の野良猫の数も大幅に減少している。20年3月末時点、登録済み飼い猫は128匹、このうち126匹(98・4%)に個体識別のマイクロチップを装着。感染症ワクチン接種率、ネコエイズなどウイルス検査率は10割近い。野良猫の捕獲・譲渡をしているNPO法人どうぶつたちの病院沖縄=うるま市=が19年度に野良猫の生息状況調査を実施した結果、飼い主不明の猫10匹が確認された。野良猫の可能性も高い。

 03年、町内の各集落周辺に設置されていたごみ捨て場の閉鎖が順次始まり、餌場を失った野良猫が行動範囲を山に広げ野生化する恐れがあったため、同院が04年から野良猫の捕獲を開始。同院の資料によると、捕獲数は05年の169匹をピークに19年は4匹にまで減った。

 20年3月末時点、飼い猫のウイルス検査数127匹(実施率99.2%)、ワクチン接種125匹(同97.7%)、不妊化手術125匹(同)と高水準を維持。

 野良猫の生息調査は約3カ月かけ実施。島内14集落・54地点に自動撮影カメラを設置し延べ24匹の猫を撮影。14匹は飼い猫と判明、10匹の飼い主が確定しておらず、捕獲して譲渡につなげる否か対応を検討する。

 野良猫ゼロ、完全室内飼育の実現へ、町と同院の取り組みは続く。

  • タグ: 竹富町ねこ飼養条例イリオモテヤマネコ
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