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地元FM難聴解消へ 北西部計2カ所に電波塔

川平地区の電波塔整備予定地(中央電柱付近)=10月31日、川平

川平地区の電波塔整備予定地(中央電柱付近)=10月31日、川平

石垣コミュニティー

 ㈲石垣コミュニティーエフエム(FMいしがきサンサンラジオ)が、石垣島の西部や北部地区のラジオ難聴を解消するため、川平集落内と玉取崎近くに電波塔を1基ずつ新設する。バンナ岳にある既設のアンテナに加え、川平と玉取崎に中継所を整備することで島内全域に放送エリアを拡張する計画だ。

 同社は2019年度に総務省の補助事業に採択され、北部地域難聴解消事業として7375万円で整備する。国庫補助が3分の2、残り同社の負担。

 中継放送所には24㍍の電波塔を建てる。鉄塔部分は14㍍、アンテナ部分が10㍍。バンナ岳からNTT回線を中継所まで有線で引き、川平、玉取崎の東西から電波を発し、北西部エリアでも受信できるようにする。

 工期は21年3月まで。地質調査を終えたが、新型コロナウイルスなどの影響で遅れが出ている。

 これに合わせ、石垣市は9月補正予算で防災ラジオ事業費1100万円を確保している。大雨・台風時に防災無線が聴き取りにくい地域があることから、FMラジオの電波を活用して家庭内に設置する小型ラジオで防災無線の内容を伝える。防災ラジオは、要支援者や公民館・自主防災会の関係者に優先的に貸与する予定だ。

 サンサンラジオの事業は、八重山広域市町村圏事務組合の八重山地区ラジオ中継局強化事業とは別の事業。

 

■場所変更を要望 川平周辺住民「同意していない」

 FMいしがきサンサンラジオが計画する川平地区での電波塔建設工事に対し、周辺住民らが建設予定地の石垣市有地から変更するよう求めている。同地が民家に隣接することに不安を募らせ、「FMラジオの現設置予定地の変更を求める会」として署名活動を展開。住民ら132人分の署名を集め、市有地を貸し付けないよう求める要望書を10月26日付で市に提出した。

 同会は、電波塔建設自体に反対ではなく、現予定地に「住民は同意していない」と指摘。建設地を集落外に見直した後、事業着手前に住民説明会の開催を訴えている。

 署名に賛同した人は「何も知らされず、10月14日に伐開や現地調査が始まり、その時初めて工事計画を知った。周辺への不安に配慮がなく、このまま市有地に建設されるのは理不尽だ」と怒りあらわ。

 別の住民は「北西部では、放送エリアの拡大を心待ちにする人もいる。防災情報の発信など、高齢者宅には欠かせないツールになると思うが、景観保全活動に力を注いできた川平集落内に鉄塔建設が許されていいのか。市有地貸し付けが目前だと聞いているが、市はラジオ局側のためにも早急に代替地の選定に協力してほしい」と望む。

 ラジオ局は、川平地区内にある複数の候補地の中から、米原や野底を見渡せ電波の通りが最も安定していた市有地に絞り、ことし5月中旬ごろ市に場所の決定を通知、7月には公民館の同意書も取り付けた。

 これを受け、市は9月下旬の市公有財産検討委員会で▽公益性がある▽国の補助を受け資金はあるので実現性も高い▽公民館の同意も得られている―ことなどを理由に地盤調査と測量の承認を出した。市とラジオ局は、測量で面積が確定すれば賃貸借契約を締結することになっている。

 しかし、その後、周辺住民から「説明がなかった」と反発を招いたため、公民館が同意書を取り下げた。

 ラジオ局側は取材に「公民館の同意は法的拘束力はない。事業は走りだしている。場所を変更すると言っても、新たな場所の選定にコストや時間がかかるので計画の変更は難しい」と話した。

  • タグ: 電波塔石垣コミュニティーエフエム(FMいしがきサンサンラジオ)
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