来月2日に説明会 4地区「一方的」と反発
- 2020年10月30日
- 政治・行政
平得大俣への陸上自衛隊配備計画をめぐり、開南集落近くに新たなゲートが計画されていることが発覚した問題で、沖縄防衛局が周辺4地区の公民館長宛てに11月2日に説明すると通知していたことが分かった。ただ、場所が石垣市役所で市長のほか4地区の代表者1~2人に限定され、時間も午後7時から30分間と限られた内容。4公民館長は29日、「近隣住民が誰でも説明を受けられるわけではない。質問時間も十分ではない。一方的だ」と反発、石垣市に対して同局に誠意ある説明を求めるよう要請した。
防衛局からの通知文書は23日付。4公民館長によると、26日に配達証明で届き、27日に受け取った館長もいる。説明会は市職員と於茂登・開南・嵩田・川原の各地区代表者1~2人が対象。
4公民館長は「ゲート変更は自衛隊基地と近隣住民との距離を極端に縮めるものであり、生活への影響は計り知れず、多くの方々が危惧している事案。代表者だけが説明を受け、質問時間もない中で近隣住民への説明責任を負うのはあまりにも負担が大きい」と指摘。
その上で中山義隆市長に対し▽近隣4地区の住民が誰でも参加可能にする▽最低でも質問時間を1時間はとる▽周知期間を十分にとり、別日に開催する▽自衛隊配備計画は今回のゲート変更を含め全市民に関わる問題、全市民を対象にした説明会も開催する―ことを防衛局に伝え、交渉するよう申し入れている。
4公民館長が市役所を訪れ、小切間元樹企画部長に要請書を手渡した。小林丙次開南公民館長らは「事前に市と調整をしているはずなのに、なぜ市から4館長に相談がないのか。行政としてあまりにも幼稚ではないか。上から目線のやり方だ」と抗議、芳沢瑞保嵩田公民館長は「通知はかなり失礼な文書。一方的だ」と批判した。
小切間企画部長は「市長と副市長が不在なので要請の趣旨をしっかりと伝える」と述べた。
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