かりゆし病院でクラスターか 入院患者9人が感染
かりゆし病院(境田康二院長)と八重山地域新型コロナウイルス対策本部(本部長・宜野座葵八重山事務所長)は16日夕、同病院で入院していた60~90代の回復期患者9人に新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。八重山合同庁舎で対策本部会議終了後に明らかにした。八重山管内での院内感染は初めて。3例目のクラスター(感染者集団)発生とみられる。感染経路は分かっていない。9人とも同日までに八重山病院に入院、うち80代女性1人が重症。かりゆし病院は同日、外来診療や入退院を停止、10月31日まで閉鎖する。
かりゆし病院によると、10月10日ごろから入院患者に発熱の症状が出始め9人に拡大、インフルエンザの検査でも原因が不明だったため、15日夜に八重山病院でPCR検体を採取するとともに抗原検査を行ったところ、4人の陽性が判明。16日には、4人と同部屋の入院患者と看護に当たった職員合わせて59人の検体を採取、入院患者23人と医師3人に優先して抗原検査を行った結果、入院患者5人の陽性が確認された。残る職員についてはPCR検査の結果が出るまで自宅待機。
感染経路について境田院長は「分かっていないが、面会者と職員の可能性がある。10月3、4日ごろに外から持ち込まれたものと思う」と述べ、入院患者と職員の全員を対象に順次、PCR検査を行う意向を示した。同病院は1階に一般病床22床、2階に回復・療養病床88床を有し、職員約300人が従事する。
県によると、15日に感染が確認されたのは60代女性1人、70代女性1人、80代女性2人。80代女性のうち1人が重症で、残りは軽症。かりゆし病院によると、16日の陽性判明者は70代女性1人、80代男性3人、90代女性1人で、いずれも発熱などの軽症。八重山での累計感染者は70人となった。
県によると、八重山病院のコロナ対応可能な病床は13床となっているため、重篤化する可能性のある高齢患者を優先して受け入れる考え。宜野座所長は「さらなる増床に向け病院と調整したい。かりゆし病院にも受け入れについて調整していきたい」と述べた。
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