東京からGoToで来島 観光業界に期待感
- 2020年10月02日
- 社会・経済
政府の観光需要喚起策「GoToトラベル」キャンペーンに東京が追加された1日、南ぬ島石垣空港では、羽田発石垣行の直行便で同キャンペーンを利用する搭乗客の姿がみられた。新型コロナウイルスの影響で疲弊する観光関連業界には、10月以降の大都市圏からの入り込みに期待感が高まっている。航空各社によると、10月の羽田石垣路線の予約状況は9月に比べ伸びつつあるという。
南ぬ島石垣空港にこの日午前、本土直行便で来島した観光客のうち、東京都内の20代女性2人は「感染拡大は良くないので、これまで東京が除外されていたことは仕方ない。いつかは対象になると思っていた。今回GoToを使って来た。密を避けつつ、泳いだりして楽しみたい」とうれしそう。
家族4人で来島した都内の40代男性も「初日のタイミングに合わせてGoToを使った。友人が石垣島に住んでいるので初めて来た。友人と飲食店などに行くかもしれないが、外に出ると地元に人に不安を与えるかもしれないので、なるべくホテルでゆっくり過ごしたい」と外出には慎重だった。
日本トランスオーシャン航空(JTA)広報によると、石垣発着の羽田路線の予約状況は若干伸びつつあり、他本土路線より高めになっているという。ただ、新型コロナの影響でぎりぎりまで待って予約する傾向にあることから立ち上がりは鈍い。「東京対象のGoToは1日に始まったばかりなので、これからだろう」と分析。
全日本空輸(ANA)によると、1日の羽田発石垣行の予約率は初便で94.3%、第2便で52.8%、2日はそれぞれ100%、65.1%。前年に比べると9月は5割、10月は6割弱に回復しており、「これからの動きを注視したい」と期待する。
空港内売店の店員は「先月の売り上げは前年比で5割に戻った。それまでは7、8割の減だった。新型コロナへの不安はあるが、東京がGoToの対象になったので期待している」と話した。
一方、石垣市は同日、来島前2週間の健康チェックをした観光客に特典をプレゼントする観光サービス「あんしん島旅パスポート事業」を開始した。9月30日現在、パスポート事前登録者は1400人余り、割引などの特典を与える協力店は約30店舗。
空港で同事業をPRした観光文化課の前盛良太課長補佐は「観光客と市民、事業社に安心を確かなものにするためのパスポート、多くの人に発行したい。協力店は安心できる観光客と確認でき、観光客には協力店の特典がある。双方にメリットがある」と積極的な利用を促した。
関連するニュース
- GoToでダイビング好調 国内客が海外からシフト 2020/11/14
- 本土直行便、毎日運航へ 空港内売店も全店営業 2020/06/17
- Uターンラッシュ、ピーク 新成人も決意新たに旅立つ 2020/01/06
- ようこそピーチ成田便 初便が到着、運航開始 2019/12/27
- 「おかえり~」 南ぬ島石垣空港 2018/12/30
- 大型連休スタート 多くの観光客が続々来島 2018/04/29
- 新空港業務を民間委託 石垣市 2018/04/02
- 南ぬ島石垣空港 開港5周年を祝う 2018/03/08
- 南ぬ島石垣空港きょう5年 2018/03/07
- 石垣島と久米島を周遊 FDAが運航開始 2017/11/29