狂犬病から愛犬守れ 19年度、注射率50%台に
- 2020年09月29日
- 政治・行政
2020年度狂犬病予防集合注射が27日から石垣市内で行われている。10月11日まで各地区で実施される。市の注射率40%台が続いていたが、19年度に対前年度比3.2ポイント増の50.4%となった。市環境課の担当者は「70%以上の注射率だと、狂犬病が拡大しても抑え込むことができる。予防接種は1年に1回なので、この機会に協力を」と呼び掛けている。
狂犬病は狂犬病ウイルスを保有する犬、ネコなどの野生動物にかまれたり、引っかかれたりしてできた傷口から侵入、発生する人獣共通の感染症。日本では1958年以降発生していないが、周辺国や世界中では発生している。人や動物が発症すると、ほぼ100%死亡するため、狂犬病予防法は飼い主に飼い犬の登録と毎年1回の狂犬病予防注射を義務付けている。
全国の注射率は18年度で71.3%と例年70%台を維持。沖縄県の注射率は19年度で51.6%で、石垣市は県平均より1.2ポイント低く、県内41自治体中だと28番目の水準。竹富町は23番目の53.4%、与那国町は38番目の34.0%。
予防集団注射は八重山獣医師会の協力で実施。同医師会の平田勝男会長は、近年の傾向として室内犬が増えたことでワクチン接種率が上がったとみる。ただ、全体の約半数が予防注射を受けておらず、「注射に金をかけなくてもいいと思っている人もいるのだろうが、狂犬病注射は義務。接種率を少しでも上げたい」と話す。
2日目の28日は双葉公民館で予防接種が行われた。このうち、譜久盛福男さん(75)=新川=は3歳になる愛犬に予防接種。愛犬は敷地内で飼っており、毎年予防注射を行なっている。「予防接種は犬を飼う義務。何が起こるかわからないのでやるべき」と訴えた。
市によると、集合注射は初日の27日に89頭、28日に35頭。飼い犬登録が計4件あった。登録件数は9月25日時点で3289頭。
世界保健機構(WHO)によると、全世界で毎年3万5000人〜5万人が狂犬病で死亡している。
予防集合注射に関する問い合わせは市環境課自然環境係(82ー1285)。
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