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この夏、良書の刊行が相次いだ。正木譲著

 この夏、良書の刊行が相次いだ。正木譲著「島の歳時記」、潮平正道著「絵が語る八重山の戦争郷土の眼と記憶」。いずれも南山舎刊行。後進が先達を取り上げる無礼を承知で触れたい▼正木さんは気象人であり「礁湖」の号を持つ俳人。歳時記には島の季節の移り変わりを自身の句と天体の動き、多様性に満ちた動植物など自然界の営み、それらを表す貴重な島の方言のたえなる感覚を取り上げ詳録している▼梅雨期をさす「ゆどぅん(淀む・休む)」。ムリブシ(群星=昴)が西の水平線に沈み、再び東天に現れるまで休む期間が梅雨という。「天体と梅雨期を結び付けた方言は日本中のどこにもない素晴らしい文化」と絶賛。イタリア語みたいな方言「アモーレ」のうんちくも秀逸で興味深い▼潮平さんの絵に出合ったのは一昨年12月の展示会。その一枚ずつをご本人に説明いただく果報を得て、以来忘れ得ぬものとなった。出版に際し家族中の協力があったことも人柄がしのばれる▼さらに「八重山戦争マラリアを語り継ぐ会」編の「命の輝きを求めて―マラリアを生き抜いた人々の証言」も刊行された。両氏とも証言者である▼3冊に共通するのは「次世代に伝えなければ」という強い思い。どう受け止め、どう伝えていくか。問われるのは私たちである。(慶田盛伸)

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