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【動画】地域の人を守り厄を払う 平得公民館、無観客で獅子舞

本番に向け、獅子頭のみで練習する平得公民館文化部の男性ら=8月27日午後、平得公民

本番に向け、獅子頭のみで練習する平得公民館文化部の男性ら=8月27日午後、平得公民

無接触、頭のみで練習
コロナ感染防止

 新型コロナウイルス退散の願いを込めた厄払いとして、イタシキバラや獅子祀りが3日、郡内各地でひっそりと行われた。本番に至るまでには、感染症対策を兼ねたいつもと違う練習風景があった。8月27日の夜、平得公民館文化部の稽古を取材した。

 平得公民館では、獅子舞の実施をめぐり、練習に伴う感染リスクや観客が集まることを危惧する意見も。しかし「獅子舞は邪気払いの祭祀。ことしやらなければいつやるのか」との文化部の強い思いを受け、波照間督正館長が許可。「本番は時短、無観客。練習中は感染症対策を徹底すること」を条件に8月17日から練習が始まった。

 例年なら本番同様に獅子の皮をかぶって練習するが、ことしは空気の密閉を避けるためかぶらずに稽古。また、通常は互いの動きと距離感を把握するために、胴の担当者が頭の担当者の背に手を添えるが、接触を避け距離を保つためにこれもやめた。

 雌獅子の頭を担当する伊礼一太さん(34)は「互いの動きや距離がつかめない。なんとか練習しているが、ほぼぶっつけ本番に近い」とかなり不安そうだったが、文化部副部長で囃子(パーシィ)の指導者でもある新城康隆さん(35)は「今年はかぶる人の安全が優先。うまく演じることが一番ではない」と励ました。

 また、出演者は毎日チェックシートに体温と体調を記録して提出。熱の有無に関わらず、わずかでも体調が思わしくないときは練習を休んだ。

 本番の3日、公民館広場は人が集まってきても入れないよう入り口を仕切り、午後7時ごろ獅子舞を開始。文化部の計画通り、音を聞きつけて地域住民が集まってきた頃、切り抜けるように終わった。 

 新城さんは「獅子舞を見たかった、あやかりたかったという地域の気持ちは理解している」と申し訳なさそう。「しかし僕らは地域の人たちを感染から絶対に守らなければならない。同時に厄を払わなければならない。両立させるために選んだ形だ。勝手な気持ちで隠したわけではない。そこは分かってほしい」と特別な獅子舞に思いを込めた。

  • タグ: 獅子舞平得公民館
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