きょう旧盆入り コロナで帰省客まばら
- 2020年08月31日
- 社会・経済
旧盆入り前日の30日、南ぬ島石垣空港は例年、ふるさとで旧盆を過ごそうという帰省客でにぎわうが、ことしは収束をみせない新型コロナウイルスの影響でまばら。出迎えの家族や親戚との再会を喜ぶ姿もほとんど見られなかった。三密を避けるため工夫を凝らす家庭も多く、旧盆の過ごし方に変化がみられそうだ。
石垣市は27日、旧盆帰省者に大人数での会食・飲み会や高齢者との濃厚接触など感染リスクの高い状況を避けるよう呼び掛け、県も29日までとしていた緊急事態宣言を旧盆と重なる30日から9月5日までの期間に延長している。
空港関係者によると、例年に比べ大幅に帰省客が減っており、搭乗率が20%台になる便もあったという。
那覇から夫婦で訪れた50代男性は「帰省しようか迷ったが、初盆なので帰ることにした。来る前から人になるべく合わないようにしてきた。島では万全の対策で過ごしたい」と話した。
那覇から到着した50代女性は「夫が先に戻り墓の掃除などをした。親戚一同で集まることは控え、ほかの家族と時間をずらすなどして先祖を供養したい。アンガマなどもないと聞いているので静かな旧盆になりそう」と語った。
各家庭でも訪問を控えるなどの動きが出ている。ことし、美崎町に住む女性(76)は石垣にいる身内だけで過ごす予定だ。「沖縄本島にいる子ども帰ってくる予定だったが、仕方なくキャンセル。親戚からも電話が来て、ことしはお互い焼香はやらないということになった」と語った。
毎年、親戚一同と旧盆を過ごすという20代の夫婦=石垣=も密集を避けるため各世帯で訪問する時間をずらすという。「祖父母も高齢なのでなるべくリスクは避けようという話になった。子どもも生まれたので皆にお披露目したかったが残念」と寂しそう。「ことしはお家で過ごして落ち着いたらまた集まりたい」と期待した。
一方、中元にも変化があった。サンエー石垣シティ(真栄城学総合店長)では産地から直送される「産直ギフト」の売り上げが昨年の約2倍に。パイン、マンゴー、県産牛、車エビが好調で島外への発送も多かったという。真栄城店長は「実家へ帰省できず顔は出せないけど、ギフトぐらいは郵送でというお客さまに適していたのではないか」と語った。
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