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住民投票義務付け訴訟 原告の訴えを却下

却下判決を受け、「不当判決」と書いた紙を掲げる弁護団=27日午前、那覇地裁前

却下判決を受け、「不当判決」と書いた紙を掲げる弁護団=27日午前、那覇地裁前

那覇地裁「対象にならない」「不当判決」、控訴含め検討

 【那覇】石垣市住民投票を求める会(金城龍太郎代表)のメンバーら30人が市に対して自治基本条例に基づく平得大俣への陸上自衛隊配備計画の賛否を問う住民投票の義務付けを求めた訴訟の判決が27日、那覇地方裁判所であり、平山馨裁判長は住民投票の義務付けが訴えの対象となる処分に当たると解することはできないとして却下した。原告側は「不当判決」として控訴を含め今後、対応を検討する。

 訴訟は、市長の実施義務を規定する自治基本条例28条4項の解釈や住民投票実施の処分性などが争点となっていたが、判決では解釈に対する判断をせず訴えを退けた。

 処分性について判決は「その行為によって、国民の権利義務を形成しまたはその範囲を確定することが法律上認められたもの」と定義。

 原告側は「市長らに結果を尊重すべき義務を生じさせ、市の有権者が政治的意思を表明する法的地位を獲得するなど法律上の効果を有する以上、処分性はある」、市側は「住民投票の実施は一般的行為だから処分性はない。仮に実施されたとしても結果は何ら法的効果はなく、市の世論調査と大差ない」と主張していた。

 平山裁判長は「市長による規則等の制定や住民投票の執行は、いまだ直接個々の市民の権利を形成する法的効果を生じさせるものとはいえない」として義務付けの訴えの対象となる行政訴訟法上の処分に当たらないと判示した。

 自治基本条例28条4項に基づく市長の実施義務を巡る「所定の手続き」について、原告側は「規則等の制定」にあたり、条文によって義務付けられていると主張したが、平山裁判長は「規則等の制定自体は住民投票実施に先立つ規範定立行為にとどまり、一般的、抽象的な法的効果を有するにすぎず、処分に当たらない。義務付けの訴えの範疇を超えているといわざるを得ない」と指摘した。

■「市の主張が認められた」中山義隆市長

 住民投票義務付け訴訟の判決について中山義隆市長は27日夕、「市の主張を全面的に認めてもらったものと考えている」と述べた。

 「もともと地方自治法に基づいて手続きしたもの。1万4000人余りの署名が集まったことは非常に重く受けとめているが、法律に従った手続きとして議会に諮って、議会で否決されたので実施できないという判断。今回の判決は(市の)法令に従っての手順を適法だと認めていただいたと考えている」とした。

 判決が自治基本条例の解釈に言及していないことから、主張が否定されたわけではないとした原告側に対し、「裁判を起こすことが不適法ということなので、原告の判断は判決からすると合わない」と疑問視した。

 一方、住民投票については「国防に関する案件を一地方自治体の住民投票で決するというのはふさわしくない。住民投票自体を否定するものではないが、石垣配備を行政が判断するのは適さない。今後も私がこの件に関して住民投票を発議する考えはない」と従来の考えを示した。

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