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アパート建設ラッシュに幕 供給過多で余る部屋

アパートの供給過多となり、新築アパートでも入居者確保が難しくなっている=15日午後、石垣市内

アパートの供給過多となり、新築アパートでも入居者確保が難しくなっている=15日午後、石垣市内

コロナ禍、入居率減に拍車

 南ぬ島石垣空港の開港以降、好調だったアパート建設ラッシュに幕が下りそうだ。石垣市内で新築物件が埋まらない状況が続いており、不動産業界は現状を供給過多とみている。労働者がコロナ禍で離職し、島外へ出たことも入居率減に拍車をかけた。一方、民間工事が減ることで公共工事に頼らざるを得ない状況になるため、建設業界は今後、冬の時代を迎える。(玉津盛昭記者)

■「礼金なし」でも…

 「今や新築物件でも埋まらない」。市内不動産業の担当者は頭を抱える。新築物件を巡っては八重山地区宅地建物取引業者会に加盟する業者が、各自で入居案内しても満室にならない状況が続く。

 近年の建築費高騰でオーナーは家賃を高めに設定。ただ、地元住民はワンルームだと3万円台から物件を探す人が多いようで、マッチングできていない。

 一方、オーナー側は入居者を呼び込むため「1カ月家賃無料」「礼金なし」と初期費用を下げてPR。ただ▽家賃▽立地▽WiーFiなどオプションーの条件を満たさないと契約まで結びつきにくい現状もある。

 担当者は「来年から新築物件は減るのではないか。金融機関も金を貸さないだろう」と今後の動きを予測する。

■兆候は以前から

 建設ラッシュ終了の兆候は、ことし1月からあった。沖縄県建設業協会八重山支部(米盛博明支部長)は1月、八重山住宅市場の動向調査を実施、報告書もまとめた。

 報告資料によると賃貸価格は▽1R4万~5万8000円▽1LDK6万2000円~7万6000円▽2LDK6万2000円~8万5000円▽3LDK5万2000円~9万5000円ーの水準。ワンルームを3万円台で借りることは難しい。

 また、1R、1Kは新築でも部屋が余り、2LDKは7~8万円台になると入居決定が長引く傾向にあり、供給過多の兆候が出ている。

 この時点でのアパート建築単価は1坪当たり85~95万円。坪90万円以上だと家賃単価が高騰することも試算した。

 米盛支部長は近年の入居率低迷について「新型コロナで観光業の雇用が減少し、従業員用の部屋が不要になったということ。人の動きもないので移住もない」と分析。今後の民間工事は、下請けの型枠・鉄筋・内装業が強気の見積もりを改めることで、建築単価が下がる可能性もあるという。 「今まで民間工事がけん引していたが、今後は公共工事が生命線になる。アパートの建設ラッシュは終わった」と終焉(しゅうえん)を告げた。

  ◆ ◆ ◆ ◆

[住宅着工統計]

 沖縄県の住宅着工統計によると2020年度、石垣市内での貸家着工件数は▽4月30戸▽5月3戸▽6月0戸ーの計33戸。前年度は▽4月48戸▽5月0戸▽6月56戸ーで計104戸。20年度はこの3カ月比で68.3%減となっている。

  • タグ: 建設ラッシュ収束
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