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面倒を見てくれると言っていたはずの政府が…

 面倒を見てくれると言っていたはずの政府が、突然あてにならなくなる。これからいったいどう暮らしていけばいいのか。75年前、台湾に疎開していた沖縄の人たちがそんな体験をしている▼終戦から2週間近くたったころ、沖縄の疎開者たち139人が提出した請求書。疎開者たちに支払われるはずの生活援護費を求めているのである▼同年8月1日から10月31日までの3カ月分合わせて6095円分。疎開者たちへの支援は終戦を迎える前に機能しなくなっていたことを示す文書だ▼請求書に列記されている疎開者の名字から考えて、この請求書をしたためた疎開者の多くは宮古出身だ。無事に島へ戻れたのだろうか。八重山とつながりの深い宮古のことだけに、とても人ごととは思えない。住まいや食べ物に不安を抱え、さらに島へ帰る船を探さなければならない苦労。戦争の難儀は終戦後にこそ深まったのではないか▼戦後75年の今年、8・15は新型コロナウイルスの影響が続くなかで迎えた。盆の墓参りはすでに本土で様変わりし、八重山の旧盆も自粛・縮小が広がるのではないか▼戦没者を弔う風景は、大勢の人が集う形から変わらざるを得ない。人数が多いか少ないかではなく、体験を受け止め、伝えていこうとする思いの強さが問われる夏となった。(松田良孝)

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