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3回連続で「育鵬社」 石垣市と与那国町が採択

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中学公民教科書

 石垣市教育委員会(石垣安志教育長)と与那国町教育委員会(田原伊明教育長)は11日、2021年度から公立中学校で使用する公民の教科書として、憲法改正や国防などに関する記述の多い「育鵬社」を採択した。11年と15年に続き3回目。先立って行われた教科書を選定した教科用図書八重山地区採択協議会(会長・石垣教育長)の答申通りの採択となった。竹富町教育委員会(仲田森和教育長)は7月27日、単独採択地区である「竹富町教科用図書採択審議会」の答申通り、公民に「帝国書院」を採択している。

 育鵬社の教科書は、憲法改正をめぐる国民投票や自衛隊、憲法9条の在り方などに関する記述が多いことから「保守色が強い」など批判を集め、全国的に賛否が分かれている。弁護士団体「自由法曹団」は育鵬社の問題点について「基本的人権に対する記述が不十分」など52㌻にわたって指摘する提言集を発表している。14年には同社教科書の採択をめぐり、竹富町教委が八重山地区採択協議会から離脱し、単独採択地区となった経緯もある。

 市教委は11日午前、市教委事務局2階ホールで臨時会を開き、公民を含む10教科16教科書を採択した。

 公民の採択にあたり、大道夏代委員が「他の教科書の選定は調査員の意見を反映している一方、公民については調査書で『指導しやすい』とされる東京書籍ではなく育鵬社が選ばれている」と指摘。また「(育鵬社の教科書を)実際に読んでみて保守的記述がかなり強いと感じる。協議会の委員は何を重視して育鵬社を選んだか」と議論過程の詳細を求めた。

 事務局はこれに「憲法や教育基本法、法規に関するものについてはほぼ同じなので(調査員は)深く述べていない。補足、注意が必要とされる点についても記載がなかった」とし、調査員から批判的指摘が無かったことを強調。

 協議会の議論については「(育鵬社は)国際比較のページが多い、東書(東京書籍)と比べて文字が読みやすいなどの意見があった。育鵬社4人、東書2人、帝国書院1人と意見が割れたため、再協議ののち投票を行い、6対1で育鵬社が選定された」と述べるにとどめ、本紙の取材に対し「保守色が強いというような批判は出なかった。論点に上がらなかった」とした。

 採択地区協議会の構成委員だった南和秀委員、浦内克雄委員は「調査書は重要視されている」と反論した。

  • タグ: 中学公民教科書石垣市教育委員会教科用図書八重山地区採択協議会
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