八重山における発掘調査 ―113年の歴史―発刊
- 2020年08月05日
- 地域・教育
石垣市教育委員会(石垣安志教育長)はこのほど『石垣市考古ビジュアル版 第8巻 八重山における発掘調査―113年の歴史―』(金武正紀、市教委市史編集課編集)を発刊した。現存する八重山の発掘調査報告書61冊を一般市民向けに噛みくだいて要約し、カラー写真などを加えたダイジェスト版。市史編集委員会考古小委員会の金武正紀委員長は「調査報告書は専門用語が多くとっつきにくいが、なんとか市民に還元したくて作った。ぜひ手に取って」と呼び掛けている。
同シリーズは、八重山の発掘調査等で明らかになった知見を一般市民に伝えようと、市教委が独自に発刊するもの。本書がシリーズの集大成となる。
現在確認できる八重山の発掘報告書は、1905年に東京帝国大学(当時)の考古学者・故鳥居龍蔵が執筆した、川平貝塚試掘調査に関するものが最初。ビジュアル版8巻では、同年から2017年まで113年間で書かれた計61冊を対象に、各報告書の概説と資料写真、図録等を収録。市教委市史編集課の大濵憲二課長も一部執筆した。
4日午後、市教委事務局で発刊記者会見が開かれた。金武委員長は、近年は開発に伴い発掘調査が続出していると説明し「ほとんどの自治体では報告書を作ることに追われ、ビジュアル版の作成まで手が回っていない。県もぜひこの本をモデルにしてほしい」と胸を張った。
編集委員会の波照間永吉委員長は「生活のすぐそばにどんな遺跡があり、どのような歴史的価値を有しているのか知ることができる。ぜひ手に取って」と活用を期待した。
市教委は市内小中学校、高校、特別支援学校、図書館などの公共施設、県内大学へ同書を配布後、県内書店で順次販売を開始する予定。市役所売店でも購入できる。南山舎に委託しネット販売も行う。349㌻。A4判。2500円(税抜き)。
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