西表製糖 工場宿舎の建設着工 国の働き方改革対応へ
- 2020年07月29日
- 社会・経済
【西表島】竹富町は28日午後、西表南風見で西表製糖工場宿舎等整備事業の起工式を行い、西表製糖㈱の季節工宿舎の工事が着工した。同事業は季節労働者等の宿泊施設整備の支援を行うことで、製糖業の効率化、持続的な操業体制確立などが目的。国が進める働き方改革に対応するため、工場労働者の3交代制なども実現させる。工期は来年2月28日まで。
同事業は内閣府の沖縄製糖業体制強化対策事業を活用。造成工事などを除く建設工事費の8割を国が補助する。総事業費は7億6626万円で19年度の繰越事業。完成後、西表製糖が指定管理者となる予定。
同施設は西表製糖の北東側の町有地に建設。鉄骨造平屋建てで敷地面積は2650平方㍍、延べ床面積1116平方㍍。部屋は60室あり、1室9平方㍍の1人部屋。男性用54室、女性用は6室ある。施設内は他に食堂、シャワー室、トイレが整備される。駐車場は9台分設けられる。
竹富町産業振興課によると、働き方改革に伴い勤務の3交代制などが必要となり、季節工の人数が従来の1.5倍必要になった。西表製糖は約40人体制のため、季節工の部屋数が60室と試算されている。
設計・施工は大和リース㈱沖縄支店が担う。同工場は例年、12~3月を製糖期間に設定。宿泊施設の工期が来年2月末のため期間内には間に合わない。
起工式で西大舛髙旬町長は「サトウキビは本町において重要な基幹作物。西表の黒糖の品質は県内外に周知されている」と説明。同事業について「政府が進める働き方改革の一環だ。国のキビ産業のさらなる発展につながると確信している」と期待した。
大和リース㈱沖縄支店の萩田一支店長は「工場で働く人が安心、安全に利用でき、今後のキビ生産振興に役立てたら」と述べた。
竹富町は、今年度に小浜島(40室)、21年度に波照間島(59室)で同事業を進める計画。23年までの働き方改革猶予期間内に、町内3島の工事を完成させたい考え。
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