環境省 西表島でオオヒキガエル 3年ぶりに発見・捕獲
- 2020年07月20日
- 自然・科学
「外来生物を見つけたら通報を」。西表島で特定外来生物のオオヒキガエルがこのほど3年ぶりに発見・捕獲され、環境省西表自然保護官事務所が21日から西表野生生物保護センターで生体を展示し、外来生物に対する理解と目撃した場合の通報協力を求めていくことにしている。
上原港近くの駐車場で6月9日、住民が1個体を目撃、同11日に同事務所に写真とともに情報提供した。同事務所は11日以降、目撃地点付近の監視体制を強化するとともに音声誘引装置と水おけを設置。同13日深夜、最初の発見現場近くの上原多目的集会施設駐車場で監視員が発見し、住民が撮影した写真と照合した結果、同一個体と判明した。
個体は体長145㍉、体重276㌘のメス。複数個体の侵入も考えられることから同25日まで付近を重点的に巡視したが、ほかの個体は見つからなかった。
オオヒキガエルなど外来生物は建築資材や苗木などに紛れて同島に侵入する恐れがあることから、同事務所は港などで常時モニタリングを行うとともに工事業者などにも注意を喚起している。2000年以降、今回を含めて10匹のオオヒキガエルが捕獲されており、うち7件は大原。
西表島での特定外来生物は、オオヒキガエルのほかシロアゴガエルの侵入が確認されていたが、早期の取り組みと地元ボランティアなどの協力で昨年10月、全国で初めて根絶に成功している。
外来生物の捕獲には速やかな対応が求められることから同事務所の北浦賢次自然保護官は「外来のカエルを見つけたら写真を撮った上で情報提供してほしい」と呼び掛けている。
外来カエル類の情報提供は、野生生物保護センター(85-5581)まで。
関連するニュース
- ドローンで地域おこし 西表東部地区 2020/12/04
- 銘版復元に文字保存も 忘勿石修復期成会 2020/11/16
- 西表島西部 20日始業に複雑な心境 2020/08/19
- 新型コロナ 西表で男性3人陽性 BBQ参加者、無症状 2020/08/08
- 西表で新たに2人確認 初の家庭内感染 2020/08/07
- 西表製糖 工場宿舎の建設着工 国の働き方改革対応へ 2020/07/29
- 民間委託で救急業務開始 西表島西部地区 2020/07/02
- 環境省 西表島入域料徴収を検討 2020/02/16
- ヒナイエリア利用制限へ 竹富町 2020/01/22
- 環境省 島の自然環境保全に理解を 2020/01/18