航海安全と豊漁を祈願 海神祭縮小、勇壮にスネー
- 2020年06月25日
- 芸能・文化
「ユッカヌヒー」(旧暦5月4日)の24日、郡内各地では漁業者の航海安全と豊漁を祈願する海神祭が縮小して執り行われた。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から郡内最大の「石垣市爬龍船競漕大会」が中止となったため、本バーリーを行う各組(東一、東二、中一、中二、西)は神事のみ。白保、フナクヤー(伊原間)、久部良(与那国)もハーリーは行わず、祈願のみとなった。細崎(小浜)と白浜(西表)では「御願バーリー」を行うなど一部縮小された形となった。
このうち、本バーリーを行う各組は同日の早朝、それぞれの地域の御嶽や拝所にハーリー委員会の役員やこぎ手が出向いた。塩、米、供え物などを供え、神酒を飲み、無病息災と航海安全を祈願した。
その後、東一組と東二組は八島町の登野城漁港、中一組、中二組、西組は浜崎町の石垣漁港で船をそろえる「スネー」を行った。
「ガーン、ガーン」。こぎ手たちは鐘打ちが鳴らすハーリー鐘の音に合わせエークをさばき、ゆっくりと船を進めた。大きな円を半時計周りに描き3周。ことしの航海安全と豊漁を願った。各会場には家族や、婦人会、近くの小・中学校の児童生徒らが駆け付け、勇壮な姿を見守った。
また、例年盛大な祝賀会もことしは縮小して開催。このうち登野城東二組ハーリー委員会では招待客は呼ばず、会員を中心に集まり、海神祭が滞りなく終了したことを祝った。
同会の宮里清吉委員長は「何事もなく無事に済んでうれしい。海人にとってユッカヌヒーは特別な日。小さなお祝いだけでも行って航海安全を願いたい」と話した。
このほか、白保は白保海岸、伊原間は伊原間御嶽、与那国は久部良御嶽でそれぞれ祈願。細崎は細崎漁港、白浜は白浜港で御願バーリーを行い、豊漁を願った。
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