観測史上最大相次ぐ 猛烈な雨、轟川が一部氾濫
石垣島地方は8日、梅雨前線や湿った空気の影響で記録的な大雨に見舞われた。石垣市登野城で午前9時20分までの1時間に122.5㍉、西表大原で同9時1分までに97.5㍉の猛烈な雨が降り、6月観測史上最大を記録した。市内では河川氾濫、道路冠水、床下・床上浸水、停電など住民生活に大きな影響が出た。市防災危機管理課によると、車両の水没などで10人が救助されたが、ケガ人はいない。
登野城では午後1時40分までの6時間雨量と午後6時10分までの12時間雨量がそれぞれ288.5㍉、339.5㍉と年間を通して観測史上最大の雨量となった。同日の雨量も午後7時20分現在、361.5㍉と6月の観測史上最大。
午前中の猛烈な雨により市内では被害が相次いだ。轟川では一部氾濫し、車両1台が水没した。道路冠水により、確認できただけで20台近い車両が水没、動けなくなった。8カ所で交通を規制、警察官や職員らが対応に当たった。住宅にも被害があり、床上浸水が5軒、床下浸水が9軒あった。
沖縄電力によると、市内では午前8時9分以降、大川など四カ字の一部を除く全域で延べ2650戸で停電、同9時32分までに復旧した。原因については調査中としているが、落雷によるものとられる。
竹富町によると、小浜島で県道201号の一部が冠水した。
石垣島地方は午前8時半に大雨警報、同41分に土砂災害警戒情報、同59分に記録的短時間大雨情報を出し、同日午前11時9分には「石垣島では50年に1度の記録的な大雨となっているところがある」として警戒を促した。
市は午前8時41分、土砂災害の恐れがあるとして島内5カ所の林道を封鎖した。土砂崩れの報告は入っていない。気象台は土砂災害に警戒するよう呼び掛けている。
登野城以外の各地の雨量は午後7時10分現在、西表大原185・5㍉、伊原間100.5㍉、川平58.0㍉などとなっている。
気象台によると、石垣島地方は9日も梅雨前線や湿った空気の影響で雨や雷雨となり、所によって昼すぎは激しい雨が降る見込み。与那国島地方では曇りや雨の天気となり、所により雷を伴う見込み。
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