観光客 受け入れ準備加速
- 2020年06月07日
- 社会・経済
6月1日に石垣市新型コロナウイルス感染拡大防止のための緊急事態宣言が解除されて以降、八重山3市町は6日、初の週末を迎えた。八重山の空の玄関口、南ぬ島石垣空港では5日に羽田ー石垣の本土直行便が運航し117人が来島しており、市内のビーチなど行楽地では地元住民に加え観光客の姿もみられた。16日以降に本土直行便が本格的に復便するのに備え、宿泊施設など観光関連事業者は感染防止対策を徹底するなど受け入れ準備を急いでいる。
市内の観光施設は1日に開放されたが、これまで観光客の姿はほとんどなかった。直行便再開翌日のこの日は観光客も訪れ、わずかながらにぎわいをみせた。
バンナ公園展望台で景色を眺めていた観光客の男性(35)=千葉=は「3月の予定をずらして来たが、ちょっと気が早かったですかね。本当は長く滞在したいが、7日の直行便で帰るのでまた今度。今回は景色を見て、おとなしく過ごそうと思う」と気まずそう。
底地ビーチでは多い時には1日200人ほどの観光客が訪れるが、家族連れなど地元客のほか観光客がぽつりぽつりとまばら。
指定管理者の(合)バリュークリエーションの福本真弓さんは「自粛中は普段手の届かない場所の整備ができたので万全の状態。いつでも来ていただきたい」と今後に期待した。
人気の川平湾では、グラスボートなどマリン業者の多くが16日から再開を予定しているため閑散。1日から営業を再開しているグラスボート青いさんご礁の船長・長嶺愛さん(25)は「しばらくクルーズ船がないので海外旅行からシフトした国内の利用客などに期待したい。ただ夏休みの短縮がどう影響するか」と不安顔だ。
竹富町の離島を結ぶユーグレナ石垣港離島ターミナルでも利用客の姿はまばら。駐車場のレンタカーは午後4時ごろで8台ほど。約2時間待機していたというタクシー運転手は「観光客はいることにはいるが、戻った印象はない。期待できるのは16日からでは」と語った。
石垣空港では全日本空輸(ANA)が16日から、日本トランスオーシャン航空(JTA)が18日から、それぞれ本土直行便を毎日運航する。これに合わせ、安栄観光と八重山観光フェリーも16日以降に段階的に増便を計画。他の八重山の観光関連事業者の営業再開も本格化する見通しだ。
一方、本土直行便の本格再開に向け、八重山3市町の観光関連事業者では感染防止対策を進めている。
このうち石垣島ビーチホテルサンシャイン(赤城陽子総支配人)は、石垣市との協定書に基づき感染予防ガイドラインを作成。現段階を観光本格化に向け調整期間と位置づけ、問題なく運営できているか検証しながら営業をしている。
赤城支配人は「16日以降、首都圏からの宿泊客が増えてくる。感染対策ばかりだと身構えて気付けないことも多い」と指摘。「感染しない、うつさない対策はもちろん、これからはおもてなしがおろそかにならない感染予防が必要になってくる」と話した。
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