「新たな日常」始まる 観光客受け入れ再開
新型コロナウイルス感染拡大に伴う移動自粛の解除などを受け、八重山3市町の観光客受け入れが1日、再開され、観光地も開放された。この日に合わせ営業を再開する観光関連事業者が目立ち、街には活気が戻りつつある。県立学校は同日から通常授業に戻り、部活動も再開された。島外からのウイルス侵入に不安を抱えつつ、感染防止対策を講じながら徐々に社会経済活動の再開・回復を図る「新たな日常」が始まった。
八重山の空の玄関口、南ぬ島石垣空港ではこの日、石垣市が観光交流協会と協力して到着客全員に感染予防対策の周知を徹底する取り組みを開始。職員らがチラシを配布し、マスク着用やチェックアウト日以後3日目の健康確認などの対策に協力を求めた。与那国町空港課によると、同空港では県によるサーモグラフィーによる検温を引き続き実施する。
全日本空輸(ANA)と日本トランスオーシャン航空(JTA)によると、この日の那覇ー石垣の搭乗率は約40%。観光客の姿は少なく、観光地でもほとんど見られなかった。両社とも今月中旬以降、東京や関西などの本土直行便を通常運航する。これに合わせて観光客の入域が増えてくると予想されている。
那覇空港を経由し、友人と徳島から旅行に訪れた男性(37)は「予約を入れたらたまたま受け入れ再開と重なった。来島は4回目だが、今回はマリンレジャーなどは控えてホテルでゆっくりする予定。飲食店などどういう状況か分からないので、それを見て決めようと思う」と慎重な様子。
ダイビング業者の営業再開に合わせて来島したという水中カメラマンの男性(65)=東京都=は「3カ月間、待ち焦がれていた。やっと撮影ができる」と楽しみにする一方、「プッシュ式のアルコールはもちろん、5日分の食材と調理器具も持ってきた。なるべく外食は控えたい」と感染防止対策に協力する姿勢を強調した。
市の担当者は「安心感からか飛行機を降りてマスクを外す人も見受けられる。島民のために感染対策の徹底と協力を周知していきたい」と気を引き締めた。
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