石垣市 観光客受け入れ再開へ
- 2020年05月15日
- 社会・経済
石垣市内では4月28日に4例目となる新型コロナウイルス感染者が確認されて以降、新たな発生がないことから、島内での感染防止と観光客受け入れによる経済回復のバランスをどうとっていくかが課題となっているのを受け、市は観光客受け入れを再開する上で必要な措置として基本的な考え方(素案)をまとめ、市民会館大ホールで14日午後、宿泊事業者との意見交換会を開いた。中山義隆市長は、宿泊施設での感染防止対策を整えた上で6月1日から段階的に観光客を受け入れる方針を示した。
市は意見交換を踏まえ、基本的な考え方を再検討し、これをもとに各宿泊事業者と協力に関する覚書を交わし、協力を得られる事業者にはホームページでの紹介と感染予防策に対する補助を行うと伝えた。竹富町、与那国町にも市の方針を伝えており、両町とも連携して宿泊施設での予防対策について足並みをそろえたい考えだ。
中山市長は意見交換会の冒頭、「観光消費がすっぽり抜け、本市経済に大きな影響が出ている。早く回復の道筋を付けたいが、観光客からうつされるのではないかという不安も市民にはある。市民の安全と経済の回復のバランスをとるのが大きな課題。行政の考えと皆さんの意見を合わせ、同じ方向で動いていきたい」と協力を求めた。
基本的な考え方のうち、中山市長は宿泊後の健康確認作業を強調した。新型コロナ感染症が発症の2日前からウイルスを排出することなどから、宿泊者に対しチェックアウトから3日後に発熱や体調不良など感染疑いの有無を宿泊事業者が直接電話で確認するよう依頼した。
「そうすればクラスター(集団感染)の発生と感染経路不明の感染を防ぐことができる。厳重に管理した上で観光客に来てもらい、万が一感染者が出ても市民には広げないという形をとれば八重山観光の再スタートができると考えている」と説明した。
▽観光客が航空機を利用して来島し、宿泊施設に滞在すること▽八重山病院で当日の結果が出るPCR検査を実施できること|を強みに挙げ、「宿泊事業者の協力をいただければ観光客の行動を把握できるので、他の観光地より経済の回復の道筋をつくりやすい」と述べた。
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