ドライブスルー方式を提案 PCR導入に境田医師
相談外来の開設など新型コロナウイルス感染症対策で石垣市に医療的な助言を行い、1日付で医療アドバイザーに就任するかりゆし病院長の境田康二氏(59)が4月30日、インタビューに応じ、県立八重山病院に導入予定のPCR検査についてドライブスルー方式でも実施できるよう提案した。島外からのウイルス移入を防ぐため、南ぬ島石垣空港で来島客に発熱が確認された場合には、空港内で検査体制を構築する必要性を強調した。
市内の感染者3例目となる飲食業の20代男性が4月1日の発症から感染が判明した16日までの間、美崎町の複数の飲食店で多数と飲食していたことが確認されたことから、クラスター(集団感染)の恐れがあるとして市は同17日、市中央運動公園野球場に相談外来を開設。同26日までに30人の検体が採取され、すべて陰性だった。
同外来の運営に中心的に関わった境田氏は「症状が出る2日前から感染力が高くなり、症状出現時にピークになると言われるが、この期間の接触者からの相談は少なかった。感染力が高かった時期の濃厚接触者は少なかったという印象を持っている。島で何が起きているのかを把握できたと思う」と語った。
八重山病院には近くPCR検査装置が導入され、検査技術の習得に必要な試験運用を経て運用される予定だ。検体採取から結果が出るまで2日間かかっていたが、今後は約2時間と大幅に短縮される。
これに合わせ中山義隆市長は、空港のサーモグラフィーで37.5度以上の発熱が確認された搭乗客への検体採取を行いたい意向を示し、採取・待機場所として国際線待ち合い室を提案している。
境田氏は「八重山病院にはドライブスルーPCRをお願いしており、怪しいと思ったらすぐ検査できるようにしてもらいたい。今後は、空港で症状がある人を止める。症状がなくスルーされる人がいるので、症状がない人から移された可能性のある住民を早く見付けて検査するシステムを構築できれば、抑え込みは可能だ」と話した。
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