クロマグロ初水揚げ 例年より早く、質が良い
- 2020年03月27日
- 社会・経済
県内のクロマグロ漁が始まり、八重山漁協では26日、今期初の水揚げがあった。集魚灯船の「百波丸」(王滝貴船長、11㌧)が漁獲したもので、体長241㌢、体重309㌔。例年より一足早い第1号の水揚げに王滝船長(33)は「狙いにいって揚がったのでうれしいのひと言」と喜んだ。
百波丸は21日に出港し、22日夜、石垣島北西約100㌔の海域で釣り上げた。王滝船長によると引きが弱かったため手でたぐり、1時間半ほどで引き上げたという。百波丸のクロマグロの漁獲は昨年から数え3本目。
漁協に到着し、大物が姿を現すと、駆け付けた家族や関係者から歓声が上がった。釣り上げたクロマグロは梱包(こんぽう)され豊洲市場に送られた。
王滝船長は「クロマグロは釣れただけで達成感が強い。新型コロナウイルスの影響で値段は安いと思うが、身がいいと聞いたので(豊洲へ)送る決意をした」と話し「1番なので運が来ていると思う」と笑顔を見せた。
同日、はえ縄漁船ひの丸(日野洋平船長・9.7㌧)も体長203㌢、173㌔のクロマグロを水揚げ。漁業関係者は「例年より潮が1か月ほど早い。産卵期前なので脂が乗っている」と期待した。
八漁協によると、マグロを漁獲する漁船ははえ縄船24隻、集魚灯船25隻。おもにはえ縄がクロマグロを水揚げする。昨期は223本、45㌧(うち本土出荷25㌧)の漁獲量があり、県全体の水揚げ115㌧の39%を占めた。
八漁協市場販売課の友利邦明課長は「ことしはすでに那覇で15本、宮古で2本揚がっていたのでようやく八重山でもという感じ。太っていて質がいいなと思った」と話した。新型コロナウイルスの影響については「今のところ魚の量や値段に変動はないが、今後安くなる可能性もある。頑張っていきたい」と不安げな表情も見せた。
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