竹富町、肉用牛の拠点産地に 農林水産戦略品目
【那覇】生産拡大と付加価値を高めることが期待される品目の産地形成を推進するため県が認定する「農林水産戦略品目拠点産地」の畜産品目で、竹富町の肉用牛(子牛)が選ばれた。今後は産地協議会を中心に生産基盤の強化、飼養管理技術の向上を図り、安定的な生産出荷を目指す。25日に県庁で行われた認定証交付式には西大舛髙旬町長や竹富町肉用牛生産組合の仲盛裕組合長らが出席し、長嶺豊県農林水産部長から認定証を受けた。西大舛町長は「生産者、行政、関係機関が一体となり肉用牛の生産振興に努めていく」と決意を語った。
竹富町の農業産出額28億2000万円のうち肉用牛は16億4000万と約58%を占め、農家戸数214戸のうち繁殖肉用牛飼養戸数は150戸と約7割に上る。同町は石垣市、宮古島市に次いで県内3位の子牛生産地域で、肉用牛産出額は石垣市、宮古島市、伊江村、飼養戸数は宮古島市、石垣市、うるま市に次いでそれぞれ4番目。最も繁殖牛飼養頭数の多い黒島は町全体の44%を占めている。
▽生産出荷組織の設置▽産地協議会の設置▽肉用牛生産近代化計画の策定|などの要件を満たしたほか、島ごとの有利性や特徴を生かして一緒に取り組む体制などが評価され、県内で9番目に認定。
同計画に基づき2025年までに繁殖雌牛頭数4192頭、子牛出荷頭数2627頭を生産目標に掲げている。県から産地指導や各種事業の導入などの支援を受ける。
肉用牛をめぐっては新型コロナウイルス感染症拡大の影響で同町取引市場の3月セリでは子牛平均価格が約5年ぶりに60万円を下回っており、仲盛組合長は「値段は下がっているが、今回の認定は組合員にとってやる気の起爆剤になると思う。いい牛をつくればおのずと値段は上がっていくと思うので、頑張っていきたい」と意気込んだ。
長嶺部長は「肉用牛の産地としてさらなる発展を目指して、購買者や消費者から信頼される拠点産地に成長することを期待する」と激励した。
関連するニュース
- 水道基本料減免へ 新型コロナ対策で4~6月 2021/02/22
- 町役場石垣庁舎が着工 竹富町 2021/02/20
- 町立診療所でPCR検査へ 竹富町 2021/02/19
- 竹富町 学生ら1人に10万円 2021/02/07
- ITで離島の不便解消へ ISCOと連携協定 2020/12/25
- PCR検査を無料実施へ 通所サービス利用者など対象 2020/12/08
- 竹富町役場石垣庁舎 宿泊9室、商業施設も削除 2020/11/22
- ツマジロクサヨトウ発生 モチキビに大きな被害 2020/09/24
- 工事、安全で速やかに 関係者らが祈願祭 2020/09/11
- 買い物サービス開始 外出控える住民を支援 2020/08/23