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池宮正治「沖縄 ことばの散歩道」(ひるぎ社)…

 池宮正治「沖縄 ことばの散歩道」(ひるぎ社)で、「セーカクビー(西国米)」なる言葉を見つけた。かつて首里や那覇の富裕な家庭で、73歳以上の生年祝いに供された「五段のうとぃむち(おもてなし)」の最後を飾るデザートだったという。「甘い汁に丸いクズの粒は後味がよく喜ばれた」とある▼あれ? もしかして。これはエッセイストにして沖縄の歴史文化、世相風俗、料理に通じた古波蔵保好「料理沖縄物語」(朝日文庫)に頼らずばなるまい▼やはり、ピンポン、である。くず餅の茶菓子から始まり東道盆(とぅんだあぶん)まで、全36品の宮廷料理は琉球料理の集大成というべきぜいを尽くしたもので、そのデザートがタピオカ、とある▼昨年、2度目の大ブームで全国を席巻したタピオカが宮廷料理だったとは。先の2冊とも何度か目を通していたが、西国米やタピオカなる文字から形状すら想像できなかった。まして宮廷料理など縁なき庶民には知る由もない▼台湾では「西谷米」と書き、「シーククビー」と発音すれば通じるという▼かつて「万国津梁」の気概で波濤を乗り越え、大交易時代をつくりあげた琉球の誇りや栄華、文化の粋を思う。まぶたに紅蓮の炎に包まれ、燃え落ちてゆく首里城が浮かんだ。われら県民、主体となって再興を。(慶田盛伸)

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