新型コロナ 経済に影響
- 2020年02月19日
- 社会・経済
新型コロナウイルス流行拡大が、石垣島の経済活動へ影響を与えている。2月に11回寄港予定だったクルーズ船は2月3日以降キャンセルが決定。このあおりを受けタクシー会社は「苦しい経営状態」に。「コロナウイルスがまん延している」など風評被害も発生し、対応に苦慮する観光施設も出ている。石垣市は18日午後、市商工会館でクルーズ船運航減少に伴う影響について関係機関と意見交換。「団体、高齢者に影響があり、個人客は影響が少ない」と結論付けた。
■「今後1年厳しい」
八重山地区ハイヤー・タクシー協会八重山支部はクルーズ船減少の影響について「売り上げが極端に下がって厳しい状態。クルーズ船が入らないと利益にならない」と現状を報告。その上で「海外客をあてにするのでなく、日本人客をいかに呼び込むか検討を」と石垣市に求めた。
また、現時点で3月にクルーズ船入港予定はあるものの「今後1年ぐらい厳しいのではないか。この状況でクルーズ船に乗ってくるのかなと思う」との意見もあった。
観光バスを運営する東運輸㈱は「2月のクルーズ船寄港は2回。去年に比べ95%以上(客が)落ちている」と報告し、「修学旅行にまで影響は出ていないが、個人客から『取りやめます』との連絡があった。今後、増えるのではないか」と懸念を示した。
■観光施設でデマ
石垣市観光交流協会は観光施設や宿泊業のヒアリングを基に状況説明した。このうち、外国人でにぎわう観光施設ではインバウンド客が減少。団体客では高齢者のキャンセルが増える傾向にあり、客足は前年比の10%減。
また、別の観光施設が「あの施設はコロナウイルスがまん延している」とデマを流している動きもあるようで、川満誠一副市長は「正しい情報を出してほしい。悪意を持ってやると刑事事件にもなる」と戒めた。
一方、ホテル関係はクルーズ船客が宿泊する機会が少ないため大きな被害とはなっていない。ただ、「石垣島は中国人が多い」という理由でツアーがキャンセルにあった事例があったという。市観光交流協会は「国内個人客はそれほど影響は受けているとは思えない」とまとめた。
関連するニュース
- 関連するニュースはありません。