黒島で過去最高176万円 平均価格は前年割り込む
- 2020年01月14日
- 社会・経済

県内8市場で最初のセリとなった黒島家畜市場。平均価格は68万3742円だった=13日午前、黒島家畜市場

式典の後にセリが始まった八重山家畜市場。最高価格は158万円台だった=13日午後、八重山家畜市場
JAおきなわの黒島家畜市場、八重山家畜市場で13日、2020年の子牛初セリが相次いで行われた。黒島では過去最高の176万1100円の値が付き、八重山でも最高価格が158万5100円とご祝儀相場となった。高値取引に会場は熱気に包まれた。一方、平均価格は八重山で63万3133円、黒島68万3742円と前年初セリの70万円台を割り込んだ。
黒島家畜市場のセリは県内8市場の先陣を切って午前10時過ぎ、八重山では午後2時過ぎから始まった。会場には生産農家や関係者が詰めかけ、セリ値が100万円に近づくと拍手や歓声が沸き起こった。
黒島では132頭が取引され、総売り上げは9025万3900円、平均キロ単価は2566円。八重山ではそれぞれ306頭、1億9373万8600円、2354円となった。八重山では14日にも行われる。昨年1月の初セリ平均価格は八重山73万9448円、黒島74万9057円だった。
この日のセリで最高価格176万円の値が付いた子牛を肥育した那根真さん(50)=黒島=は「ことしの県内初セリなので祝儀相場。最高のスタートだ」と満足そうな笑顔。一方、全体の課題として重量不足を挙げ、「系統を良くして体重を乗せられるような育て方をしないといけない。黒島市場が県内でも負けないよう、気を引き締めたい」と抱負を語った。
両市場ではセリ前にセレモニーがあり、JAおきなわの普天間朝重代表理事理事長は購買者に感謝した上で「畜産環境はTPP、日中EPA、日米貿易協定という大きな協定がある。牛肉の関税が段階的に縮小され、外国産牛肉が増加したことで、国産牛肉相場に影響が出ている」と国内外情勢を説明。「JA和牛素牛として一大産地化を目指し、増頭に取り組んでいる最中。肉用牛推進と農家の所得向上に取り組んでいく」とあいさつした。
黒島家畜市場では西大舛髙旬町長、八重山市場では八重山市町会会長の中山義隆市長が祝辞。関係者で酒と塩で市場を清めた後、セリが始まった。(額は税込み)
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