朝夕の風さわやかに季節の移ろいを感じる
- 2019年10月29日
- 不連続線
朝夕の風さわやかに季節の移ろいを感じるようになってきた。日あしが短くなっても日中の日差しは真夏のままに、紫外線がまばゆい日々が続く▼昭和生まれ世代あたりまでか、3高校周辺では4校時終わりのチャイムとともに、自転車の群れが昼食をとるため一斉に帰宅する風景があった。車線いっぱいに広がり、桟橋通りを下っていく風景は映画のワンシーンのような壮観。しばしば警察署から交通安全上のお叱りを受けたものだ▼高校に合格すれば通学用の自転車を買ってもらえた頃。昼休みの限られた時間、自転車にまたがって帰宅すればお昼ご飯が待っている。そんなささやかな幸せがあったのだろう▼時は移ろい、自転車で一斉に帰宅する風景は今はもうない。変わって三々五々、近場のスーパーやコンビニへ向かう姿が見られる。にぎやかにおしゃべりしながら▼彼ら彼女らは、よく頑張っている。郷土芸能やダンス、野球にロボコン。その青春群像は日々の紙面で伝えられる。思えば、プロの世界で活躍するきら星の如き先輩たちも、島で青春をおう歌したからこそ今があるに違いない▼学び舎(や)をとりまく風景は日々変わってゆく。彼らの目に、まちは、島々はどう映っているのだろうか。まばゆいばかりの若さに自省を促される昼下がりである。(慶田盛伸)
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社八重山毎日新聞は一切の責任を負いません。
関連するニュース
- 関連するニュースはありません。