石垣市 「小中学校楽器購入」を新設
- 2019年10月19日
- 政治・行政
石垣市の小中学校の老朽化した楽器を買い替えようと、市は9月24日、ふるさと納税の活用項目に「市立小中学校楽器購入事業」を新設した。市によると、市内の14校が授業や部活動で使用する楽器の買い替えや新規購入を希望しており、総事業費は約2360万円。市は寄付金が集まり次第、順次楽器を購入する予定。ふるさと納税専用サイト「ふるさとチョイス」の石垣市のページから寄付できる。中山義隆市長らが18日午前、市役所庁議室で開いた記者会見で発表した。
全国大会で金賞を受賞した石垣第二中学校吹奏楽・マーチングバンド部をはじめ、平真小学校マーチングバンド部、石垣中学校吹奏楽部など、市内では吹奏楽系の部活が各大会で優秀な成績を収めているほか、校内行事や地域行事で積極的に演奏するなど、児童生徒の活発な活動の場となっている。
しかし、長年の使用で多くの楽器が劣化しており、各校の割当予算やPTA予算などでは買い替えが困難なことから、ふるさと納税が活用されることになった。
21年前に購入した楽器を使い続けている石垣第二中学校吹奏楽・マーチングバンド部は、ティンパニやマリンバなど、14種36個の買い替えを希望している。老朽化した楽器は音の響きが悪く、コンクール本番は他校から借りた楽器で演奏することも。打楽器は全て借用品で臨んでいるという。さびの目立つチューバを吹く徳山ゆういさん(3年)は「他校の楽器と音質が違うし、吹きにくい音がある」と渋い表情。「新しい楽器に買い替えることができればとてもうれしいし、どんな音を出せるか楽しみ」と語った。
古い楽器は頻繁に修理が必要となるが、石垣島には修理できる所が無く、その都度沖縄本島へ送るため、父母会の負担は大きい。5月には17本の修理費として約21万円を支出した。さらに大型の楽器は船で運搬するため、担当の生徒は約2週間、練習ができなくなるという影響も。同部の大浜安久顧問は「いい音質の楽器に買い替えれば、生徒たちの表現に対する意欲は高まるし、練習時間の確保、負担軽減にもつながる」と事業に期待を示した。
「ふるさとチョイス」の石垣市のページは次の通り。https://www.furusato-tax.jp/city/product/47207
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