新石垣空港 航空貨物、台湾に初出荷
- 2019年10月03日
- 社会・経済
税関空港に指定されている新石垣空港の貨物代理店内に常設の保税蔵置場が許可・設置され2日、国際航空貨物として台湾に特産品を初出荷した。これまで台湾出荷は那覇空港経由だったため、輸送時間の短縮と輸送費コスト削減が実現。保税蔵置場が常設化されたことで、台湾や香港への物流基盤確保と販路拡大が期待されている。
同空港で行われた初出荷セレモニーで中山義隆市長は、「貿易基盤を確保する保税蔵置場の許可を得ることができた」と所感を述べ、「今後も輸出需要の開拓など、中小事業者の海外販路開拓を支援していく」と決意を新たにした。
新石垣空港は2017年4月、国際航空貨物の貿易を可能とする税関空港に指定。同年12月には香港エクスプレス機材を通して香港初輸出も果たしている。
輸出入品を保管する保税蔵置場は暫定的にあったが、輸出のたびに沖縄地区税関の許可を取る必要があった。保税蔵置場の管理者は沖縄日通エアカーゴサービス株式会社。8月13日付で沖縄地区税関の許可を受けた。同蔵置場は常温、冷蔵、冷凍保存が可能。
この日、台湾に特産品410㌔分を出荷した「石垣の塩」の東郷清龍代表は、「台湾を通して世界中に商品を送れる。これまで経費がかかったが、今後は時間も短縮される。生ものも送れるようになるだろう」と喜んだ。従来の船積み、那覇空港経由ルートでは、台湾到着まで1週間かかったという。
石垣-台湾間の貨物輸送はチャイナエアライン、保税蔵置場のハンドリング業務は日本航空グループのJALスカイエアポート沖縄が担う。
今年度の台湾向け輸出はチャイナエアラインが運航する10月末まで。同エアラインは週2日の水、土曜の運航。市によると香港向けは11月以降、香港エクスプレス機で輸出再開ができるよう調整中。
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