出土品など紹介 7月ごろまでパネル展
- 2019年04月30日
- 地域・教育
川平大兼久古墓群(かびらおおかねくこぼぐん)発掘調査パネル展(石垣市教育委員会文化財課主催)が28日、川平公民館で開かれ、訪れた地域住民などが、貴重な歴史的発見となる出土品などを興味深そうに眺めた。公民館の要望で、展示は7月ごろまで継続される。
同課によると、1991年にリゾート開発計画が持ち上がった際に行われた確認調査で初めて遺跡が発見され、計画は中止に。2007年に市が計画した川平地域の認定こども園整備に伴い改めて行われた現地調査で、自然の岩陰を利用した囲い込み岩陰墓7基と、段丘上に約10㍍四方を石積みされた拝所が発掘され、記録保存が図られることになった。
拝所は、川平地区で、琉球王府時代に船が出る際に航海安全を祈願する場所だったと伝えられているという。
発掘調査は、2018年11月19日~19年2月1日まで行われた。
岩陰墓の時代は、パナリ焼、沖縄産の無釉や施釉の陶器、きせる、かんざし、古銭、鉄製品、青銅製品など多様な出土品から18~19世紀のものと推定。一つの墓からは人骨の首回りでガラス製ビーズが見つかったほか、金属製の小盃なども出土した。
調査中に人骨の専門家が確認したところ、老若男女が入っていることから墓は家族墓で、埋葬された遺骸の状態から、そのまま埋葬したものではなく、二次的に改葬されたと考えられるという。
今後、同課は、出土した資料を整理しながら、人骨の性別や特徴、当時の生活様式などの解明を進め、20年度にかけて報告書をまとる予定。
川平公民館の高嶺善伸館長は「集落周辺には他にも昔の風葬の場所があり、それと関連性があるのか調べてほしい。展示を多くの人に見てもらい、さまざまな意見を聞きたい」と期待を寄せた。
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