市街地西側に延伸 八重山病院線
- 2019年04月06日
- 社会・経済
東運輸㈱(松原栄松代表取締役社長)が運行する八重山病院線の経路延伸が、5日に開かれた石垣市地域公共交通協議会(会長・川満誠一副市長)の本年度第1回協議会で承認された。経路は真喜良方面を経由し同院で折り返す往復18㌔で停留所は23カ所。料金や本数は一日7往復、大人250円(小人130円)で現行通り。同社は要望のあった新川、真喜良方面のニーズに応え利便性向上につなげる考え。また、病院利用者以外の乗客獲得で採算性を高め、赤字幅の圧縮も目指す。今後、沖縄総合事務局に延伸を申請し、許可が下り次第、延伸した新経路で運行する方針。
同社は、距離を延ばすことで所要時間も現行の片道17分から27分を見込む。路線上に公共施設やスーパーもあることから、新規の乗客獲得も見据える。
松原社長は昨年12月から3月末までの運行データを示し、「赤字解消となる一日当たりの乗車人数は65人だが、多くても40人程度で赤字が続いた」と厳しい状況を報告。延伸することで運行コストの増額も心配されるが「多くの方に利用してほしい」と呼び掛けた。
出席者から経路の延伸に感謝する声がある一方、バス会社への負担を心配し「宮古島市のようにタクシー利用者への補助を市はなぜできないのか」と厳しい意見も。
今回、有識者として出席した琉球大学工学部工学科の神谷大介准教授は、一定の利用者以外に、幅広い人が利用するための調査や仕組みづくりについて説明。他県の事例として「バス乗車時に病院の受け付けができるシステムを導入しているバスや、採算を高めるため、観光客の乗車率アップに取り組む会社もある」と紹介した。
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