県委託事業で不適切処理か YVB
- 2019年04月04日
- 社会・経済
自主返納の可能性も
ミス八重山を管理・運営する八重山ビジターズビューロー(会長・中山義隆市長、YVB)が、県の委託事業でミス八重山を派遣した際、県から受けた謝金より少ない額をミス八重山に支払っていたことが3日までに分かった。実費精算の謝金から管理手数料を差し引いていた。YVBに委託している事業を管理・監督する県八重山事務所の中間検査で昨年10月に発覚。YVBは取材に対し、「事業は以前から継続して行っており、事務処理も適正に処理してきたと認識。県から指摘を受けている点があることも事実であり、現在内部にて検証中」としている。
YVBは、県八重山事務所から離島観光活性化促進事業を受託してミス八重山事業や国内外での誘客事業を展開。
ミス八重山派遣については、県以外から依頼を受けて有償で実施する場合、内部規定で依頼側が負担する派遣費にYVBへの管理手数料が含まれている。
県八重山事務所によると、県委託事業の場合、ミス八重山への謝金は実費精算が原則となっているが、YVBは管理手数料を差し引いた金額を支払っていた。現在、2018年度に県依頼でミス八重山を派遣した事業件数と謝金総額について確認している。
同所の仲村卓之総務課長は取材に対し、YVBに委託してきた過去の離島観光活性化促進事業が適正に執行されていたかどうかも含めて調査する意向を示し、仮に不適切な事務処理があれば自主返納の可能性も示唆している。
仲村課長は「18年度はミス八重山への謝金以外で不透明な点はない」としながら、「(県側の)管理体制が甘かったと言わざるを得ない。おわび申し上げたい」と謝罪した。
YVBは「今後、県との確認作業を行い、交付金事業の趣旨に合致するよう適切に対応する」と答えた。
■歴代ミスから不満の声 「名誉職でも低い」
ミス八重山への謝金をめぐり、歴代ミスからは当時の派遣費に「安かった」と不満の声が上がっている。
県八重山事務所によると、YVBはことし1月に派遣費に関する要綱を改正。ミス八重山1人の派遣費用は、1回(一日)につき八重山圏内1万円、八重山圏域外(国内)1万4000円、八重山圏域外(国外)1万6000円。
イベント従事日以外の移動日も派遣費が発生することを明記するなど、八重山事務所は「今回の指導で(YVBは)改善している」と評価する。
ただ、改正前は郡内1万円、郡外1万3000円で、歴代ミス八重山の1人は「管理手数料か何かは分からないが、手当額はだいたい3000円だった。他の自治体のミスからも『低すぎる』と驚かれた」と振り返った。
別のミスは「八重山観光をPRする名誉職だと思って業務に取り組んでいたが、今思えば低い金額だと思う。後輩ミスのためにも労働環境の改善は必要」と訴えた。
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