自然環境保全呼び掛け 石垣自然保護官事務所
- 2019年03月24日
- 地域・教育
淡水魚の生態系など学ぶ
八重山の希少な淡水魚と多様化する生態系について学ぶ「守ろう日本の淡水魚~八重山へのメッセージ~」(環境省石垣自然保護官事務所主催)が23日午後、国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターで開かれ、細谷和海氏(近畿大学名誉教授、日本魚類学会会長)と鈴木寿之氏(大阪市立自然史博物館外来研究員、日本魚類学会自然保護委員)が希少種が多く生息している島々の自然環境の保全を呼び掛けた。
自然保護と外来生物問題が専門の細谷氏は、希少な淡水魚を脅かす要因として開発による川の水質汚染や島を訪れる一部の熱狂者による乱獲、外来種の入り込みに加え、農地などのほ場整備による風土の損失などを挙げた。
これを踏まえて細谷氏は、環境問題が生じる仕組みを明らかにして解決に向けた対策を提示する環境経済学の視点から、開発に伴う自然影響を対価として提示する必要性を訴え、「開発が進むなか、八重山の自然に値段をつける意味はある。八重山の自然価値は非常に高い」と提案した。
地域による保全の第一歩に「行政との連携強化で八重山の自然を守るため経済的評価は避けられない。独自の計画書や田園環境マスタープラン(基本計画)に基づいたゾーニングが必要」と述べた。
鈴木氏は研究している西表島浦内川の環境変化と汽水と淡水に生息する魚類の生態動向について講話した。
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