ヘリポートの現状維持含め協議を 3月定例竹富町議会
- 2019年03月15日
- 社会・経済
旧石垣空港跡地の真栄里ヘリポートが使用できなくなり、急患輸送ヘリの到着が南ぬ島石垣空港(新空港)に限定される可能性があることについて14日午前開かれた3月定例竹富町議会総務財政委員会(三盛克美委員長)で、大久研一氏が「八重山病院までの距離が今よりも遠くなる。竹富、与那国、多良間住民の助かる命も助からないのでは。大きな問題だ」と指摘、町の対応を求めた。東金嶺肇防災危機管理課長は、ヘリポートの現状維持も含め石垣市と協議の場を持つ考えを示した。
3町村で急患が発生した場合、要請を受けた第十一管区海上保安本部石垣航空基地所属のヘリが出動して患者を輸送。原則、県立八重山病院に近い真栄里ヘリポートで急患を救急車に引き継いでいる。
大久氏は、真栄里ヘリポート—病院間が約1分に対して新空港—病院間は約15分と、救急車に引き継いだ後、搬送時間のロスを問題視。
東金嶺課長は「町としても今の位置か(旧空港跡地の)北側など、なるべく八重山病院に近い場所でヘリポートを確保できないか要望したが、石垣市は旧空港跡地利用計画もあり、将来的に新空港への移設を計画している」と答弁。
大久氏は「現状を聞いて残念に思う。この問題に各課長の皆さんも共通認識をもって取り組んでほしい」と強く要望した。
宮良道子氏も災害発生時の利便性を考え、同病院に近い真栄里ヘリポートの存続を訴えた。
真栄里ヘリポートは、2013年に石垣市が事業主体となり、県の補助を受け整備。八重山3市町と多良間村が管理費用を負担している。今後、市は新庁舎建設工事でヘリポートの側に公用車・職員駐車場を整備する予定。着工後は、クレーンなどの重機が障害になりヘリポートの使用制限が見込まれる。将来的に旧空港跡地で都市計画が実施されると周辺の建造物整備で、同様にヘリポートの使用が困難となる。
海保ヘリの急患輸送件数は年間約50~60件。1972~2018年末の件数は、竹富町1619件、与那国町654件、多良間村602件。
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