豊穣願いヨイショ
- 2019年02月06日
- 芸能・文化
【黒島】旧正月の5日、黒島の東筋集落でことしの五穀豊穣(ほうじょう)と住民の無病息災、集落の発展を願う「大綱引き」(東筋部落会主催)が伝統芸能館前で盛大に行われた。綱引きは北と南に分かれて競い「南が勝つと豊作」「北が勝つと豊漁」とされている。住民や石垣在東筋郷友会、観光客も参加して約100㍍の綱を引き合った結果、ことしは南が勝ち豊作に祈りがささげられた。
午後2時をすぎ、集落の男性たちがドラや太鼓の音を響かせ、正月ユンタで100年以上続く伝統行事の幕が開けた。参加者たちは、正月の良き日を迎えたことを喜びながら南北に分かれ歌を掛け合い、女性や子どもらがガーリーで盛り上げた。
御嶽で願いを終えた神司が会場に到着すると仲嵩善幸さん、善希君親子が勇壮なシナヌミンを披露。迫力ある鎌と棒さばきを見せた。
曇り空から小雨が落ち始めたころ綱引きがスタート。参加者は勢いよく綱を引き合い、来賓の西大舛髙旬町長も綱の上に乗り、力強く両陣営を鼓舞した。
参加者が喜びを分かち合った後、北からミルク、南から、農耕時代に集落内の農民で最も偉い人を意味するチクドゥンが登場し、チクドゥンに五穀の種子が授けられた。
綱引きに参加した下地正敏君(9)は「昨年負けたので、ことし勝ててうれしい。ことしは元気で何事もうまくいく年にしたい」と抱負を語った。
埼玉県から伝統行事を目当てに訪れた女性(30)は「旧正月の大綱引きは今回で3回目になる。限られた人数で伝統を守り続けていることは素晴らしい」と祭りをカメラに収めていた。
又吉英伸公民館長は旧正月を迎えられたことを喜び、「島民の健康と畜産業、観光業の発展に期待したい」と話した。
同日夜は、仲本集落でも綱引きが行われた。
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