八重山との架け橋になって 高那さん、台湾で男児出産
- 2019年01月29日
- 地域・教育

長男の琉希ちゃんを出産した高那華海さん。付き添っているのは夫の葉権賜さん=2018年12月31日、台湾台中市西屯区の澄清総合医院中港分院付設産後護理之家

面会に訪れた高那さん一家。左から航太郎さん、澄子さん、葉権賜さん、華海さん、正八さん=2019年1月19日、台湾台中市西屯区の澄清総合医院中港分院付設産後護理之家
【台湾台中市】竹富島出身の高那華海(はなみ)さん(29)が昨年12月31日、第1子となる男の子を台中市内で出産した。「海上の宝」という意味もあるという「琉」の文字を使い、琉希(りゅうき)ちゃんと命名。「息子には希望と夢にあふれた人生を送ってほしい」と願う。19日には両親の正八さん(61)と澄子さん(54)=石垣市登野城=が面会し、澄子さんは「国籍とは関係なく、日本と台湾、八重山と台湾の懸け橋になって」と話した。
華海さんと台湾人の夫、葉権賜(イエ・チュエン・ス)さん(32)は2017年8月に南の島の星空ウエディングで挙式したカップル。
台湾では、女性の産後は、栄養のある食事を取りながら1カ月間休養する「坐月子(ズオ・ユエ・ズ)」という習慣がある。華海さんは台中市内の病院で出産した後、同病院付設のケアセンターに滞在して坐月子のサービスを受けており、「赤ちゃんの体調が悪くなった時には医師が来てくれるので安心」と話す。センターでは、三度の食事のほかに2度の間食と夕食後の夜食があるほか、ヨガや栄養管理など母親向けの講座も開かれている。
華海さんは沖縄大学在学中の11年に交換留学で1年間、台中の東海大学で学んだ後、15年6月から台湾の企業に就職。葉さんとは17年7月に結婚し、台中市内で暮らす。弟の航太郎さん(19)も台湾滞在中で、彰化(チャン・フア)市の建国科技大学で学ぶ。
澄子さんは「華海が台湾に留学した時は不安だった。昔は、外国へ行ってしまうと親の死に目に会えないと言われたが、今はそんなことはない」と、台湾の“近さ”を語る。
正八さんは、日本統治期の台湾へ竹富島から多くの人が渡ったエピソードを引き合いに「台湾は縁のある地域。文化は違うが、テードゥン(竹富)の人、八重山の人はいい人と認められるように育ってほしい」と話していた。(松田良孝通信員)
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